◇ニューズレター8号 (抜粋)
2000年1月


目 次

霊界から見たスピリチュアリズムの歴史
        ・地球人類霊的進化の概観
        ・1848年以後  地上における本格的スピリチュアリズムの歩み
          @物理的心霊現象を通じての準備段階
          Aより進んだ心霊現象(心霊治療)への移行
               ――心霊現象の質的変化ならびに心霊現象の大衆化
          B心霊現象から真理と教訓レベルへ
               ――霊界通信による霊的真理・霊的教訓の段階へ
本物の霊能者とニセ霊能者の見分け方
          @語る言葉の内容から
          A態度・様子・雰囲気から
          B日頃の生活態度や、これまでの生活態度から
低級霊の判別と対処方法(現代審神者学)
どのようにして低級霊・イタズラ霊・からかい霊を見抜いたらよいのか
   ・私達に必要とされる“通信霊”の霊的レベルの見分け方
   ・霊との交わりに関する大原則
     @ 私達は常に、未熟な霊・低級な霊・凶悪な霊に取り囲まれている
     A 交霊会(霊媒現象)を通じて現れる霊の大半は低級霊である
     B 高級霊による交霊会は、実際にはほとんどあり得ない
     C 一人の霊媒に複数の霊が出る場合は、低級霊であることが多い
     D 低俗な霊媒を通じて、高級霊が現れることはあり得ない
     E スピリチュアリズムの霊的真理は、選りすぐりの高級霊界通信に 
        よってもたらされた
     F スピリチュアリズムの霊的真理を手にしたなら、もう交霊会は必要 
        ない
    G 守護霊といえども、自ら低級霊を引き寄せる者を守ることはできない
    H 低級霊は、地上人の心の内容に応じて引き寄せられる
  ・ペテン師的低級霊を見抜く“ベストの方法”
  ・霊媒者の人格も、通信霊のレベルを測る目安となる
  ・低級霊に対しての対処・コントロール方法


≪≪皆さんのご質問にお答えして≫≫


ニューズレター


 霊界から見たスピリチュアリズムの歴史


地球人類霊的進化の概観
 シルバーバーチとインペレータの霊界通信では、驚くべき霊界の秘密が明ら
かにされています。スピリチュアリズムは、この神秘中の神秘とも言うべき“霊
的な事実”から出発します。それは次のような事実です。

 人類が地上に誕生する以前に、地球を取り巻く霊界にはすでに多くの天使達
がいました。そして、その中のある者は霊的成長のプロセス(肉体を持たない
形での成長で、私達人間とは異なる霊的成長方法)をへて、超高級霊とも言う
べきレベルに達していました。

そうした天使達が、神の代理者として地球の経綸にあたっていたのです。人類
が地上に誕生するに際しては、それらの天使達が主役を果たしました。他の天
体からやってきた宇宙人の働きかけによって、地上人類が誕生したのではあり
ません。

イエスはそうした地球の経綸にあたっていた高級天使霊の一人だったのです。
イエスは高級天使として地球に対する責任を持った立場に立っていました。

現在、地上でスピリチュアリズムやニューエイジの名前で展開している“霊的刷
新”の流れは、大本に遡れば、この高級天使イエスに至ります。

 地球上に人類が誕生し、低い次元から徐々に霊性進化・霊的向上の道を歩
み出します。人類の霊性進化における歩みには、常に霊界からの天使達の働
きかけがありました。

地球に係わる天使達の導きの中で、地上人類は現在に至るまで“霊性進化”の
道をたどってきたのです。(*天使についての詳しい説明は、今後のニューズレ
ターで取り上げる予定です。)

 地球上に人類が誕生してから、今日西暦2000年に至るまでの気の遠くなる
ような長い道のりは、「人類全体としての霊性進化の歩み」の一言で言い尽くさ
れます。

霊性進化という核心的動向に付随して地球上に宗教・文明が引き起こされまし
た。さらに、それらを取り巻くようにして政治・経済活動が営まれてきました。

スピリチュアリズムの広義は「霊性進化の道程」ということであり、その意味から
すれば、人類は地上に誕生して以来、現代に至るまで、まさにスピリチュアリズ
ムの道を歩んできたと言うことができます。

 こうした霊界の視点から、スピリチュアリズムを中心とする人類の歴史を見て
いくことにしましょう。

スピリチュアリズムと言えば、一般的には1848年の“フォックス家事件”をその
始まりとしています。しかし、それはあくまでも地上における現代スピリチュアリ
ズムの出発点であるということです。

地上人類全体の霊性進化の道、広い意味でのスピリチュアリズムの進展という
観点から見れば、スピリチュアリズムは人類が登場して以来、すでに始まってい
たのです。

そして人類全体にわたるそのスピリチュアリズムの流れ(歴史)は、「人類誕生
〜イエス登場以前」「イエス後〜1848年」、そして「1848年以降〜現在」の三
つの時代に大きく分けることができます。

 天使による霊界から地上への働きかけは、常にさまざまな地域、さまざまな民
族に向けて行われてきました。霊界からの働きかけは、中東のユダヤという一
地域・一民族に限られていたわけではありません。

インド、中国、アジア、アメリカ大陸など、いずれの地域においても働きかけはな
されてきました。しかし地球全体の規模で見ると、ユダヤ民族に対して最も集
中的な働きかけがあったということなのです。

そして、その中心的な流れを“核”として、霊界の導きが地上に展開していきま
した。

 その流れは先に述べたように、「イエス以前」「イエス後」「1848年〜現代ス
ピリチュアリズム」という三つの時代に区分することができます。地上人類の進
化を全体的視点から見る時、イエスの誕生と1848年が、最も記念すべき節目
の年となります。

1848年以後  地上における本格的スピリチュアリズムの歩み
 現代のスピリチュアリズムは、1848年のフォックス家事件に始まることはよく知
られています。

さて、そのスピリチュアリズムの目的は何かということですが、それについて
は、現代のスピリチュアリストと言われる人々の中においても、正しく理解されて
いないのが実情です。

スピリチュアリズムに関心を持っているにもかかわらず、肝心なスピリチュアリズ
ムの目的について勘違いをしている人達が多いのです。

 スピリチュアリズムの地上展開の目的は、人類に霊的真理をもたらし、それに
よって人々を霊的に新生させ、霊性進化の道を歩ませるということです。それ以
外にはスピリチュアリズムの目的はありません。

霊界が総力をあげて地上に働きかけるのは、地上人類に霊的真理を教え、正
しい霊的人生を歩ませるためであり、その一点に向けて霊界の働きかけがなさ
れてきたのです。スピリチュアリズムの目的は、地上人を霊的に向上させること
以外にはありません。

 スピリチュアリズムというと、とかく心霊現象や超常現象と関連づけられます
が、それらはどこまでも、スピリチュアリズムの脇役的な要素・補助的部分に過
ぎません。

スピリチュアリズムの霊的真理普及のために、単なる手段に過ぎません。心霊
治療もそれと同様、霊的真理に至るための手段です。あるいは幼い者に対する
玩具のようなものなのです。

霊界は、霊的教訓を地上にもたらす前段階として、さまざまな心霊現象を通じ
て、死後の世界と霊魂の存在を示そうとしました。スピリチュアリズムにおける
最も肝心なものは霊界通信によってもたらされる霊的真理と霊的な教訓であっ
て、霊的な現象ではありません。

 1848年以降、地上に展開した現代スピリチュアリズムにおいては当然、「霊的
真理・霊的教訓」を地上にもたらすことが、その最終目的となっています。

 スピリチュアリズムでは、「心霊現象」と「霊界通信による教訓」が二つの柱と
なって進行していきますが、霊界サイドにおける意図は、どこまでも「霊的教訓」
にありました。

そして霊界はまず現象を通じて、教訓を受け入れるための準備をしてきました。
そのためスピリチュアリズムの初期の段階では華々しい現象が次々と演出さ
れ、人々の関心を霊的世界へ向けさせてきました。

次に、そうした心霊現象をより効果的なもの、より多くの人々の関心を引き付け
るものへとグレードアップさせていきます。すなわち単なる物理的な心霊現象か
ら、心霊治療(スピリチュアル・ヒーリング)へと、心霊現象の内容が変化するこ
とになります。

そして、そうした霊的準備に並行して、高級霊界からの通信が送られてくるよう
になります。

 次に1848年のフォックス家事件以降の、現代スピリチュアリズムの歩みを見
ていくことにしましょう。

@物理的心霊現象を通じての準備段階
 霊的真理と霊的教訓を地上にもたらす先立って、地上人に、死後の世界のあ
ること、死後も人間は霊魂として生きること、死は生命の終わりではないこと、
そして死後も地上の人々と交流ができるということを知らせる必要があります。

こうした知識は「霊魂実在論」と言われ、スピリチュアリズムにおける最も基本と
なるものです。そうした常識的な霊的知識がないところでは、それ以上の知識
を与えてもすべて無駄になってしまいます。

より高度な知識が受け入れられるためには、それにふさわしい霊的準備が必
要とされます。そのために霊界は目を見張るような物理的現象を引き起こしまし
た。

19世紀の終わりから第一次世界大戦にかけて、ヨーロッパでは優秀な霊媒者・
霊能者が次々と現れました。

 優れた霊媒達によって、現在ではほとんど不可能と思われるような驚異的な
心霊現象が演出されました。そして、それを当時の一流の科学者に調査研究
させるという状況がつくり出されていきます。

言うまでもなくこれらの一連の動きは、すべて霊界によって計画的に進められた
ものなのです。

 この近代心霊科学研究においては、懐疑的な、あるいは否定的な立場を取る
科学者の目の前に、生々しい否定し難い心霊現象の事実を突き付けることに
よって、彼らに霊的世界があること、霊魂が実在することを認めさせてきまし
た。

クルックス、ホジソン、リシェー、ロッジ、マイヤースといった科学者は、そうした
代表的人物と言えます。これは懐疑的な人間、唯物論的な人間を、“霊的現
象”という事実によってねじ伏せる、すなわち霊が物に勝ることを示すという意
味を持っています。

Aより進んだ心霊現象(心霊治療)への移行  心霊現象の質的変化ならびに
心霊現象の大衆化
 第二次世界大戦を機に、物理的心霊現象の霊媒者は急に姿を消すようにな
ります。霊界側の方針が変わったためです。すでに当時の一流の科学者を巻き
込んでの「霊魂実在論」の証明は成功し、霊現象を素直に受け止められる人間
にとって、霊魂の存在は明らかなものとなりました。

しかし、そうは言っても相変わらず、自分の目の前で現象を見ない限り決してそ
れを信じようとしない人達がいます。この意味で、一部の科学者による心霊現
象の研究には大きな限界があります。

一方、二十世紀に入り、物理学の進歩により従来の物質観が一変し、(従来の
ニュートン力学に基づく)物質の定義も変化するようになりました。

 そして、この状況に合わせて、新しいタイプの心霊現象が演出されるようにな
ってきました。それが心霊治療(スピリチュアル・ヒーリング)です。霊界によって
演出される心霊現象が、物理的な現象から心霊治療へという方向に変化する
ことになります。

心霊治療は身体の病気を治すという点では物質的ですが、それを引き起こす
のは霊の力です。これによって多くの人々が直接霊の力を体験し、霊界の霊達
の存在を知ることができるようになりました。

こうした心霊治療の普及によって、霊現象の“大衆化・拡大化”が急速に進めら
れるようになりました。そして心霊治療の普及は現代においても世界各地に広
がりを見せています。
 
しかし霊的な後進地域においては、物理的心霊現象は今日においても必要と
されます。見た目に派手な心霊現象を示さない限り、人々の心を霊的な世界へ
向けることはできないからです。

その意味で霊的現象の中心が心霊治療に移ったと言っても、地上世界には今
しばらく、古いタイプの物理的心霊現象も必要とされます。

 いずれにしても、霊界サイドから引き起こす心霊現象の中心は高級霊界の計
画によって、物理現象から心霊治療に移ったことは事実です。

現在行われている心霊治療の目的は言うまでもなく、それを通じて「霊的真理」
への道を開くためのものです。

B心霊現象から真理と教訓レベルへ  霊界通信による霊的真理・霊的教訓
の段階へ
 心霊現象によって「霊魂説」が受け入れられるようになったなら(死後の世界
や霊魂のあることが分かったなら)、心霊現象の目的はそれで果たされたこと
になります。もはやそれ以上、現象を追い求める必要はなくなります。

霊界・霊魂の実在を知りながら、いつもまでも霊的現象にこだわることは、単な
る好奇心・エゴ以外の何物でもありません。霊界の導きに対する裏切り行為に
もなりかねません。

霊的現象だけに関心がとどまる限り、最も肝心な霊的成長に心を向けることは
できません。死後の世界があることを確信したなら、心霊現象はもうどちらでも
よいものであり、一刻も早く次の段階、すなわち霊的真理の実践・内省的信仰
の努力という方向へ進んでいかなければなりません。

 霊界の存在を信じられる人は当然のことながら、もはや交霊会に参加する必
要もありません。交霊会は、いまだ死後の世界のあることを知らない人のため
のものです。

高級霊が今日まで苦労を重ねて働きかけてきた目的は、まず霊界の実在を知
らせた上で、霊的真理に基づく信仰実践・霊的歩み・霊的内省的努力といった
レベルにまで地上人類を引き上げることだったのです。

 しかし残念なことに、現実にはあまりにも多くの人々がいつまでも好奇心のレ
ベルに留まり、相変わらず死者の霊との交わりを求め続け、あるいは現象に関
心を向け続けています。

 ……地球に人類が登場して以来、霊界から一貫して続けられてきた霊性進
化に向けての働きかけは、今現在のスピリチュアリズムによる「霊的真理・霊的
教訓」において最終段階に至っています。1848年に遡る何世紀も前から、霊
界で起こされてきた霊的軍団の組織化の目的は、今われわれが手にした霊訓
によって決着をみています。高級霊がわざわざ低級霊を用い、派手な現象をつ
くりだしてきたその目的は、現在、私達が霊訓を手にしていることにおいて最終
的なゴールに至っているのです。イエスが悠久の歴史をかけて働き続けてきた
のは、まさしくこうした「霊訓」を地上にもたらすためだったのです。
 幸いなことに、現在地上に生きる私達は、すでに「霊的真理」  『シルバーバ
ーチの霊訓』、モーゼスの『霊訓』、アラン・カルデックの『霊の書』の三大霊訓に
代表される高級霊界通信を手にしています。これらはスピリチュアリズムにおい
てもたらされた人類にとっての最高の宝なのです。こうした高級霊訓によって地
上には、すべての問題解決の方法が示されました。地上天国をつくりだすため
の道が示されました。霊界あげての働きかけは見事に成功しました。あとは地
上にいる私達がそれを実践に移して、自らの魂を引き上げ、自分で自分を救う
こと、並びにいまだ真理を知らない他の人々にそれを伝えていくことだけが残さ
れている のです。 この点を、よくよく理解しておかなければなりません。皆さん
は、そうした最高次元の「霊的真理」を手にしながら、いまだに現象だけにとら
われているようなことはないでしょうか。






  

 

   本物の霊能者とニセ霊能者の見分け方




 スピリチュアリズムの使命の一つに、正しい霊能者とニセ(偽)霊能者を見分
けるということがあります。霊能者は本来、“霊の通路”になるという大切な役目
を背負っています。その役目を通じて、いまだ霊界や霊の存在を知らない人々
に、霊的な事実を伝えることができるのです。その意味で霊能者には、「神の道
具」としての大きな責任が与えられています。ところが実際には、多くの霊能者
が神の道具としての使命を果たすどころか、逆に神の道を妨げ、人々を正しい
道から遠ざけるといった忌々しき問題を引き起こしています。
 霊能は、自分自身の利益のために与えられた特権ではありません。自分の
利益のために霊能を用いることは許されません。霊的な能力は、一般の人々に
は特別に素晴らしい能力のように思われていますが、霊能それ自体に価値が
あるわけではありません。それをどのように用いるかによって、霊能を持ったこ
との価値が決まるのです。霊能力の使い方によって「本物の霊能者」か「ニセ霊
能者」か、「優れた霊の指導を受けられる霊能者」か「低級霊に支配される霊能
者」かが決定されるのです。世俗的で物欲的な霊能者には、必ず低級霊が働
きかけています。世間一般に霊能者として名前が知られている人々(特にテレ
ビや本の出版などでその名前が知られるようになった人々)の大半は、低級霊
に翻弄されているのが実情です。
 スピリチュアリズムに導かれ霊的真理を知ることのできた私達は、ニセの霊能
者を見抜いて、世間の人々が彼らに近づかないように、また騙されないように
警告を発する責任を持っています。そのためには、ニセ霊能者を的確に見とお
す判断力を身につけなければなりません。霊能者の善し悪しの判別は、「語る
言葉の内容」「態度」「実生活」の三つの点からなされます。
 次にこの三つの点から、具体的に“ニセ霊能者”の見分け方を学ぶことにしま
しょう。

@語る言葉の内容から

「バチが当たっている」などと言う。
「霊がとり憑いている。お払いをしなければいけない」などと言う。
「水子が祟っている。水子供養をしなければいけない」などと言う。
「先祖が地獄に堕ちて苦しんでいるために、子孫にいろいろな悪いことが起こっ
ている」などと言う。
「問題の解決には、特別な先祖供養が必要である」などと言う。
「霊の障り(霊障)がある」などと言う。
「方角が悪い」「星回りが悪い」など、占いじみたことを言う。
「あなたには何か悪いこと(不吉なこと)が起こるような運命がある」とか、「この
ままだときっと家族の誰かが病気になる」など、不安を与えるようなことを言う。
将来について、予知じみたことを言う。
「あなたの背後霊は誰々である」などと背後霊の指摘をする。
「あなたの前世は誰々で、どんなことをしてき」などと前世の指摘をする。
「私があなたの悪い因縁を切ってあげましょう。あなたに代わって私が祈って解
決してあげましょう。私が霊障を取り除いてあげましょう」などと言う。
あまりにも霊的真理からずれたことを言う。
(ex.あなたは何十回も生まれ変わっています。/あなたの前世は動物でした
/あなたは立派な守護霊を付けなくてはいけません)
世俗的、日常的なことを質問すると、すぐに答える。
財運、運勢、未来の出来事、恋愛・結婚運などの質問に対して、不安を与えた
り、逆に有頂天にさせて喜ばせるようなことを安易に言う。 

 以上、リストアップしたようなことを平気で口にするような霊能者は、低級霊に
憑かれていると思って間違いありません。霊能者が語る内容の間違いやいい
加減さは、皆さんが「霊的真理」をしっかりと知っていれば容易に判別できるは
ずです。近い未来の予知とか、死んだ家族のこと、身内のことを言い当てるの
は、低級霊の得意とするところです。霊能者がそうしたことを正確に言い当てた
からといって、驚いたり動揺してはなりません。その程度のことは、低級霊に支
配されたニセ霊能者であっても簡単にできるということを知っておくべきです。低
級霊はわざと部分的に本当のことを言って地上の人間を信用させたり、また逆
に不安に陥れたり、混乱させてからかったり、イタズラをしようとしたりするので
す。

A態度・様子・雰囲気から
周りの人々を威圧するような言い方をしたり、煙に巻くような言い方をする。
態度が尊大・傲慢であり、謙虚さからほど遠い。また雰囲気が高圧的で、一方
的に周りの人々に命令調で話をする。
自分自身の背後霊が誰々であるとか、自分の前世は誰々で、何をしていたなど
と自慢する。(その大半は作り話であるが)
今まで自分がしてきた修行を自慢する。(ex.荒行・断食行)それによって、さも
自分の霊性が高いかのように誇示しようとする。
自分の答えに対して質問をされると怒りだす。「自分のいうことを無条件に信じ
よ」という態度を取る。
自分の感情をコントロールできず、すぐに怒ったり、絶えずイライラして落ち着か
ない。
言うことがコロコロと変わって、先程(以前)の話と全く矛盾したことを平気で言
う。
 ここに挙げたような態度・様子・雰囲気が見られる霊能者は、完全に低級霊に
翻弄されていると言ってよいでしょう。そうした者には初めから近づかないように
すべきです。仰々しいお祈りをしたり、霊にお伺いを立てるなどと称して、気違
いじみた読経をしたりするような霊能者も同様です。また権威付けのために特
別な服装をしたり、祈祷室に多くの崇拝物・仏像・掛け軸などを並べているよう
な霊能者の大半も、低級霊に翻弄されていると思って間違いありません。

B日頃の生活態度や、これまでの生活態度から
 その人間の語る内容と態度から、本物の霊能者かニセ霊能者かのおおよそ
の判断はつきます。しかし霊能者と自称する人間の中には、立派なことを語り
(愛・神・霊界・永遠の生命など)、また一見人格者のように振る舞い、にこやか
な態度をとる偽善的霊能者がいます。新新宗教の教祖にいるような狡猾なタイ
プの人間が霊能者にもいるということです。まさにペテン師とも言うべき霊能者
がいるのです。
 最近では霊的真理が普及し、身近な書物からも真理に触れることができるた
め、霊能者の在り方も以前と比べ巧妙になってきています。お世辞を連発した
り、また逆に不安をかき立てるような言葉を巧みに用いて相手の心をつかんだ
り、霊的真理を部分的に語って相手を信用させようとします。近頃では、こうした
タイプの霊能者が多くなりました。あまりにも見え透いたニセ者では、現代には
通用しないからです。従来のような単純な脅し文句やデタラメを言っていては、
相手を騙すことはできません。羊の皮をかぶった狼にならなければ、霊的知識
が広まりつつある日本では、相手にされないことを彼らはよく知っているので
す。
 会った初めからニセ者と分かるような霊能者は、さして問題はありません。簡
単に見分けがつくからです。しかし今述べたように巧妙にカムフラージュされた
ペテン師的霊能者・詐欺師的霊能者を見抜くことは、とても厄介です。この巧妙
さゆえに、実際、多くの人々は見事に騙されているのです。親切そうに人生相
談にのるポーズを取りながら、結局、多額の金をせしめている霊能者がよく見ら
れますが、彼らは、まさにこのタイプのニセ霊能者なのです。
 こうしたペテン師的霊能者・詐欺師的霊能者を見抜くのは一見難しいようです
が、実は次のような点を押さえていれば、それほど難しいことではありません。
 ニセ霊能者・ペテン師的霊能者の見極めは、相手の日常生活の様子やこれ
までの生活態度を観察することで明らかにされます。相手の生活態度を長い時
間にわたって見ることです。長期間にわたっての行動こそ、その人間の“本性”
を的確に表しています。その霊能者が何によって動かされているのか  金銭
欲か、名誉欲か、純粋な奉仕性によるのかは、5年、10年といった単位で見る
と容易に知ることができます。なかでも最も確実な判断基準となるのが「金銭」
です。その霊能者がこれまでお金に対してどのような態度を取ってきたのかを、
周りの人から聞くことによって、人間性の本質がはっきりと分かるのです。
 一般に人間は大きく、「霊的なものを優先するタイプ」と「物質的なものを優先
するタイプ」の二つに分けられます。もしある霊能者が霊能を利用して金儲けを
しているとするならば、それは、その人間が霊(心)より物質的なものを優先して
いることを証明しています。たとえ、その霊能者が心の大切さや霊的世界のあ
ることを語っていたとしても、その人間的本質は物質中心であることを示してい
ます。地上の大半の人々は「肉主霊従」という物質中心・肉欲優先の状態にあ
りますが、大部分の霊能者も同様の状態に置かれています。霊能という“神聖
な道具”を物質的・肉的欲望追求のために利用していることにおいて、一般人よ
り、さらに醜い状態に堕ちていると言えます。
 最近では道徳的な教訓や、時にはスピリチュアリズムの霊的真理を語る霊能
者が増えてきました。しかし、そうした人物が霊能者としての歩みを通じて、(誠
実に働く一般の人々と比べて)莫大なお金を儲けているとするなら、ニセ霊能者
であると判断しても間違いありません。自分の物質的本性を巧みにカムフラー
ジュするために、霊的真理を語るとするなら、その罪は本当に重大と言わなけ
ればなりません。スピリチュアリズムの霊的真理を利用すること、それを自分の
金儲けのために悪用することについては、霊界ではそれ相当の償いの道を逃
れることはできません。死後は、何も知らない人々よりも、はるかに大きな償い
の道を歩まざるを得なくなります。
 愛の大切さを語り、真理を語りながら、結果的に普通一般の人々よりも桁外
れの収入を得ているとするなら、わずか一回一時間そこそこの相談で、数万円
(5万、10万)もの金銭を要求しているとするなら、その霊能者は間違いなくニ
セ者と判断することができます。口先の言葉、一見謙虚に映る態度の裏に潜む
ニセ者の“本性”を見抜くことが必要なのです。
 さらに本物の霊能者であるか、ニセ霊能者かの見分けは、その人が日常生
活において自分自身を厳しく律しているかどうかという点において明らかにされ
ます。なぜなら霊能者は普通の人以上に“低級霊”に影響されやすいため、絶
えず自分の心を高める努力が必要とされるからです。しかし世間の大半の霊能
者は自分に甘く、自己に厳しく臨んでいないようです。自己コントロールこそ霊
能者にとっての「生命線」であることを知らずにいます。そして現実的に、道を踏
み外しています。
 なかには、人助けをしたいという純粋な動機から霊能者への道を歩み始めた
人もいることでしょう。しかし自分を厳しく律することができないならば、いつの
間にかその純粋さは失われ、物欲の虜となり、低級霊に翻弄されるようになっ
てしますのです。やがて自分の意志に反して、低級霊に支配されたニセ霊能者
に堕ちてしまうのです。
 まともな霊能者、本当の「霊の道具」と言える霊能者が地上においてほとんど
見られないのは、こうした理由によります。“本能・肉欲”だけに翻弄されてしま
っている醜い霊能者が大半と言っても過言ではありません。
 繰り返しますが、ある霊能者が本物かどうか、ペテン師・詐欺師的霊能者でな
いかどうかの見極めは、「金銭」という物質欲の指標によって明確に判断されま
す。霊能力が金儲けの手段となっている場合には、その人間がいかに口先で
立派なことを言っても“ニセ者”であることは明らかです。
 日常生活が乱れ、飽食の限りを尽くしているといった本能剥き出しの霊能者、
男女関係が乱れてSEXに関するスキャンダルが絶えない霊能者、衣食住が極
めて派手な霊能者も、すべて低級霊に利用されています。「水子供養が必要
だ、先祖供養をしなければ幸せになれない、霊障がある、先祖の祟りだ、お守
りグッズを買わなければ幸せになれない」などと煽って、その実、暴利をむさぼ
る霊能者は、低級霊にとっては格好の道具なのです。
 本当の霊能者とは、ひたすら与えられた能力を人のために用いる人のことで
す。自分自身に厳しく、「霊界の道具」に徹して、自分を一切表に出さない人の
ことです。本物の霊能者ならば、もし目の前の人の災いが悪霊によって引き起
こされているのなら、黙って取って上げるはずです。本当にお守りグッズがその
人を低級霊から守るとするなら、それをタダであげるべきなのです。







  

 


低級霊の判別と対処方法(現代審神者学)
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どのようにして低級霊・イタズラ霊・からかい霊を見抜いたらよいのか




私達に必要とされる“通信霊”の霊的レベルの見分け方
 霊能者の見分けと同様、霊自体の善し悪しの判別はスピリチュアリズムにと
って極めて重要な意味を持っています。高級霊界の教えは、「霊界通信」という
手段によって地上人に届けられます。しかし、霊界から通信を送ってくるのは高
級霊とは限りません。実際に、霊媒を通じて地上人に語りかけてくる霊の大半
は、低級霊やイタズラ霊なのです。これが正当なスピリチュアリズムの評価を貶
しめ、良心的な人々をスピリチュアリズムから遠ざける一因となっています。低
級霊からの通信は人々に混乱を与え、スピリチュアリズムの発展に大きなマイ
ナスを引き起こしてきました。こうした現実に対処するため、スピリチュアリズム
に導かれた私達は、霊を見分ける判断力を持たなければならないのです。
 霊のレベルの見極めは、交霊会(霊媒現象)などで必要とされるばかりでな
く、霊界通信やチャネリングの書物を読む際にも必要となります。どの程度の霊
が語っているのか、どの程度の霊が通信を送ってきているのかを、常に判断し
なければなりません。高級霊と低級霊を的確に見分け、低級霊を私達の周りか
ら排除していかなければなりません。低級霊を見抜き、それを取り除くことは、
古来より「審神者(さにわ)の役目」とされてきました。今私達は、現代の審神者
としての能力を身につけることが要求されているのです。

霊との交わりに関する大原則
 初めに、霊との交信(霊媒現象・チャネリング)についての原則を確認すること
にしましょう。以下に述べる@〜Hの内容は、“霊媒現象”に係わる人々にとっ
て、必ず知っておかなければならない基本的な知識です。これは霊との交わり
に関する“大原則”であり、審神者として低級霊をコントロールするための必須
知識となります。
 @ 私達は常に、未熟な霊・低級な霊・凶悪な霊に取り囲まれている
 A 交霊会(霊媒現象)を通じて現れる霊の大半は低級霊である
 B 高級霊による交霊会は、実際にはほとんどあり得ない
 C 一人の霊媒に複数の霊が出る場合は、低級霊であることが多い
 D 低俗な霊媒を通じて、高級霊が現れることはあり得ない
 E スピリチュアリズムの霊的真理は、選りすぐりの高級霊界通信によっても
たらされた
 F スピリチュアリズムの霊的真理を手にしたなら、もう交霊会は必要ない
 G 守護霊といえども、自ら低級霊を引き寄せる者を守ることはできない
 H 低級霊は、地上人の心の内容に応じて引き寄せられる
 以上の@〜Hが、霊との交流に関しての基本的な知識・原則となります。

ペテン師的低級霊を見抜く“ベストの方法”
 低級霊かどうかの判別は、霊の語る内容が「霊的真理」に一致しているかどう
かを厳密にチェックすることでなされます。ペテン師的低級霊は、常に真理と嘘
を織り混ぜます。私達はそうした霊の話のどこが霊的真理と一致し、どこが食
い違っているのかを瞬時に判断しなければなりません。それができなけれが、
相手のペースに乗せられてしまいます。そして真理と一致しない点を見いだし
たら、すかさず指摘します   「それは霊的真理とは違います。嘘を言うのは
やめなさい」と言えば、低級霊は必ずたじろぎます。何とか言い逃れしようとし
たり、急いでその場を離れようとします。
 相手の霊が、 これまでスピリチュアリズムによって明かされた真理以外のこ
とを語った場合、そのほとんどが作り話であると判断して間違いありません。ま
た前世の身元、未来の予知、古代大陸文明、UFO、宇宙人、原罪、サタンなど
について述べるようなことがあった場合にも、低級霊であると考えるべきです。
スピリチュアリズムの霊的真理から明らかにズレたものに対しては、まず疑って
かからなければなりません。
 低級霊は、地上人が今まで耳にしたこともないようなことを言って驚かせ、そ
れによって自分を信用させようとします。あるいは動揺を与えて優位に立とうと
します。そうした低級霊の狙いどおりに地上人が反応するなら、低級霊にとって
は第一段階の目的を果たしたことになります。なぜなら、いったん心をつかんだ
地上人を“真理の道”から切り離すのは、いとも簡単なことだからです。心さえ
つかめば、あとは何を言っても鵜呑みにするようになるからです。
 中途半端に霊的真理をかじっていたり、霊的現象に過剰な関心を寄せる人々
は、低級霊にとっては絶好の餌食なのです。ニューエイジや精神世界ブーム
は、まさに、こうしたペテン師的低級霊の“跳梁・暗躍”する格好の場を提供して
います。
 それは、スピリチュアリズムの世界においても同様です。残念なことですが、
スピリチュアリストを自称する人達、さらにはスピリチュアリズムのリーダー的立
場にある人達が、ペテン師的低級霊に翻弄されている姿をたびたび目にしま
す。
 先号のニューズレターでは“魂の成長”を基準にして、「不可欠な知識」と「どち
らでもよい知識」の区別をしました。私達にとって本当に必要なものは、魂の成
長に係わる知識以外にはありません。よく、「どちらでもよい知識」ばかりの霊界
通信を目にしますが、それは、その“ソース”が低級霊・未熟霊であるからです。
たとえ通信の中に、部分的に霊的真理(ex.神の愛・霊界・カルマ・利他愛)が含
まれていたとしても、どちらでもよい知識や明らかに間違った知識がある場合
は、まず通信霊の素性を疑ってかからなければなりません。それなのにもし地
上人が、「こんな素晴らしい深い真理を述べているのだから、他の部分もおそら
く本当に違いない」などと考えるならば、低級霊の術中にまんまとはめられたこ
とになります。
 シルバーバーチのような高級霊は、“理性”を用いて通信の中身を吟味するこ
との大切さを強調しています。霊からの通信を無批判に信じ込むことの弊害を
訴え、自分(シルバーバーチ)に対してさえも、疑ってかかりなさいと言っていま
す。
 私達は、霊界通信の内容が地上人の「魂の成長」に的をしぼったものになっ
ているかどうかをチェックしなければなりません。魂の成長を促すための、内省
的な歩み、自分に厳しい生き方を勧めているかどうかを見極めなければなりま
せん。たとえ神とか利他愛といった素晴らしい言葉が並べてあったとしても、内
省的努力に大きなウエイトが置かれていない通信は、低級霊からのものと考え
ても間違いありません。

霊媒者の人格も、通信霊のレベルを測る目安となる
 霊媒者の人格を見れば、おおよそどの程度の霊が通信を送ってきているかが
明らかにされます。高級霊が低俗な霊媒を通して語ることはありません。霊媒
が謙虚で無私無欲な場合には、たとえ知識が乏しくとも、高級霊の道具として
用いられることもあります。霊媒者の生活態度・心身の健全さ・常識性は、通信
霊の程度を推し量る一つの目安となります。

低級霊に対しての対処・コントロール方法
 低級霊は地上人に対して、隙あらばいつでも働きかけようとしています。こうし
た低級霊に対する最大の防御策とは、霊的コントロール(霊主肉従の努力)に
よって心を高めること以外にありません。私達が平静さを失い感情的になった
り、あるいは本能・物欲に流されたその瞬間から、低級霊は働きかけを始めま
す。常日頃から世俗的なものに心が支配されないように注意しなければなりま
せん。
 魂の成長に意識を向けている限り、守護霊・背後霊は私達を低級霊から守る
ことができます。守護霊と一体化しているならば、私達の存在それ自体が低級
霊にとっての脅威となるのです。低級霊は近づくことさえできなくなります。この
ように心を高める内省的努力、自分自身に厳しくする姿勢こそが、見えない敵
(低級霊)に対する最大の武器となるのです。
 さて皆さんは今後、霊媒体質者を通じて突然現れてくる“霊”と居合わせると
いうような事態に遭遇するかも知れません。また交霊会の現場に立ち合うような
ことになるかも知れません。すでに述べましたが、請われもしないのに一方的
に出てくる霊は、そのほとんどが低級霊や未熟霊、自縛霊の類です。そうした
霊に対しては、まず身元をはっきりと確認することが必要です。相手の名前、い
つ、どこに住んでいたのか、どんな仕事をしていたのか、家族はどうであったの
か、どうして死んだのか、何のために出てきたのかを問いかけます。(*そうは
言っても実際には、自分の名前すら忘れている霊が多いのですが)
 また、相手(霊)が死んだ時の状態が再現されることもあります。(*例えば心
臓病で死んだ霊が出てくる場合、霊媒は胸を抱えて痛みを訴えることがありま
す。)
 相手の霊が素直に話を聞くようであれば、霊的未熟さのために“自縛状態”に
あるその霊を救ってあげることができます。しかし、それを自分一人の力でしよ
うと思ってはなりません。心霊治療と同様、霊界の人々の力を借りることが必要
です。自分を“霊の道具”として使っていただく、光の通過体として使っていただ
くことをイメージし、心を落ち着かせます。それから守護霊に向けて祈ります。
 「この哀れな霊に自覚をもたらし、救ってあげてください。自分を通じて流れる
光によって、霊的な目覚めをお与えください」  それから憑依されている人(あ
るいは霊媒)の体の一部に手を触れ、心の中で相手の霊に向って語りかけま
す。皆さんが語る言葉は、その霊に直接伝わっていきます。そして、それに対
する答えが霊媒の口を通して返ってくることもあります。
 「今あなたのすぐ後ろに光り輝く方がいらっしゃいますが、見えますか」  もし
見えないという時には、「今から私の体を通じて光を流します。すると徐々にそ
の姿が見えるようになります」と言って、心の中で光を流してください。相手の霊
は徐々に背後霊の姿が見えるようになるはずです。時には、「まぶしすぎて目
が開けられない」と訴えてくる場合もあります。そうした時は同じようにして、もう
一度光を送ってあげてください。そうすれば、すぐにその光に耐えられるように
なります。そばにいる指導霊達が見えるようになったら、「今後は、あの方達の
指導を受けて、成長の道を歩みなさい」と教えてあげてください。おそらく、急に
自由な状態に置かれるようになるでしょう。そして感謝の言葉とともに、その場
を離れていくようになるはずです。
 これは、低級霊に対する救済方法の一例です。
 一方、穏やかな霊とは対照的に、攻撃的で悪意に満ちた低級霊を相手にする
ようなことになるかも知れません。そうした霊に対しては、皆さんの“気迫”が大
きな決め手をなります。地上における議論と同じです。まず相手の名前や身元
を厳しく問い質すことから始めます。身元に対しては大半の霊がいい加減なこ
とを言うので、それを明らかにする証拠を示すように追求します。次に、何のた
めに出てきたのかを詰問します。それに対しても、必ずいい加減に答えるはず
です。それを見逃さず、質問攻勢をかけていきます。霊的真理と違っている点を
指摘し、厳しく迫ります。そうすれば、ほとんどの霊はたじろぎ逃げ腰になりま
す。さらに、「嘘を言うのはやめなさい」と詰め寄ります。このように、皆さん方が
威厳を持って臨めば、大半の霊はその場から逃げ去ることになります。
 それでもなお、その場に居座り続けるような相手に対しては、「今から高級霊
を呼びますが、覚悟はいいですか」と厳しく出ます。皆さんが心の中で高級霊に
来て欲しいと願えば、周りにいる指導の霊達がすぐその場に来て取り押さえ、
排除することになります。「この場を去って向こうに行きなさい」と威厳を持って
言えば、大半の霊はその場から立ち去ることになるはずです。気迫を持って臨
もうとする皆さんの心の内を先に読みとって、正体を暴かれる前に、素早く逃げ
の態勢をとることになるかも知れません。
 もっとも、こうして低級霊を取り除いたとしても、憑依された本人自身の心が変
化しない限り、再び同じ霊や他の霊に憑依されるようになります。“除霊”はどこ
までも一時的な処置に過ぎないということなのです。
 低級霊・凶悪霊に完全に憑依され、自分自身を失い精神錯乱状態になってい
る人に対しては、こうした除霊の方法を取るべきではありません。病院に入院さ
せるといった物質次元での強力な対処方法が、どうしても必要となります。

*ここで述べたような除霊の方法は、あくまでも偶然に憑依の現場に出くわした
際の対処方法であって、皆さんに対して、わざわざ交霊界を開いて(霊媒を通じ
て)霊を呼びだし、その救済をするよう勧めるものではありません。その点を勘
違いしないようにしてください。確かに、低級霊に自覚を持たせて救ってあげる
ことは愛の行為ではありますが、それを自発的・計画的に進めるにつていは、
地上人に特別な使命があり、霊界の全面的な守護の態勢があって、初めて可
能になることなのです。
 また、そうした除霊によって救われるケースは、霊界における救済活動が効を
奏し、救いの時期が到来した霊に限られているということを知っておかなければ
なりません。霊的目覚めの時期を迎えた霊が、霊界の指導霊・救済霊によって
“救いの最終場所”として導かれてくるのです。こうした極めて複雑なプロセスが
あって、はじめて未熟霊・低級霊の救済が可能となるのです。ウィックランド博
士のような「除霊治療」ならびに「低級霊の救済」は、そうした霊界の全面的な
バックアップのものとに実現したことであって、同じことが皆さん方に、すぐでき
るというわけではありません。







  

 



≪≪皆さんのご質問にお答えして≫≫



質問
 最近、大人(特に親)による幼児・児童の虐待が問題になってきました。幼児
の虐待死の事件が報道される度に、同じような幼い子供を持つ親として、いた
たまれない思いに駆られます。スピリチュアリズムでは、この「幼児虐待」の問
題をどのように考えたらよいのでしょうか。

答え
 無邪気で無抵抗な幼い子供が、大人の虐待によって死に至ることは、本当に
心の痛む出来事です。子供を虐待する大人は、動物にも劣る人間と言わなけ
ればなりません。しかし、こうした“悲劇”ともいうべき問題は、幼児虐待に限っ
てのことではありません。極度の飢餓に苦しむ人々、貧困ゆえに牛馬のように
酷使される人々、戦争に巻き込まれ死の恐怖におびえ続ける人々、またかつ
ての奴隷制度によって犠牲となった人々も、本質的には、この児童虐待と全く
同じ悲劇の当事者なのです。これらは、地球上の最も悲惨な問題と言わなけれ
ばなりません。無抵抗なまま虐待を受け死んでいくと言った悲劇は、一刻も早く
地上から消し去らなければなりません。そして同時に忘れてはならないのは、
現在地球上で堂々と行われている“動物虐待”も、本質的には同じ問題である
ということです。
 こうした地獄にも匹敵する現実をなくしたいと思っているのは、私達地上人だ
けではありません。実は霊界の大半の霊達は、このような見るに堪えない現実
を何百年以上にわたって、ずっと見てきたのです。目の前に展開される悲惨な
状況を眺め、心を痛めてきたのです。そして彼らは、そうした地上の悲惨さをな
くすために、今日まで全力で地上に働きかけてきたのです。それが今、私達が
係わっている「スピリチュアリズム」なのです。高級霊こそ、これまで最も地上の
悲惨さに心を痛め、地上人の誰よりも、それをなくすために努力してきたと言え
るのです。
 目を覆うばかりの地上の悲惨さは、本を正せば、すべて人間の“エゴと物質主
義”に起因します。もちろん地上の悲劇は一部の非道な人々によって引き起こ
されているのですが、その原因を掘り下げてみれば、すべての人間に共通する
“心の問題”に行き着くのです。 地上の悲惨さは地上人の心の未熟さが反映し
たものであり、人災なのです。こうした人災によって引き起こされる悲劇をなくす
には、何より人々の「心の変革・霊的変革」が必要とされます。スピリチュアリズ
ムはそのために、霊界あげて進められている大プロジェクトなのです。
 従って、私達がスピリチュアリズムの一員として霊的真理の普及に携わるとす
るなら、それは地上のあらゆる悲惨な問題を解決するための、最も根本的な救
済活動ン参加していることになります。いかなるボランティアや政治活動よりも、
偉大な奉仕活動に携わっていることになるのです。現在の地球は、まさに“地
上地獄”とも言うべき世界となっています。そうした状況を、すぐさま変えること
はできません。何百年という期間をかけて「霊的真理」を地上に広めることによ
って、徐々に変えていくしかないのです。
 再度述べますが、地上の悲劇をなくすための最も効果的な方法は、地上人一
人一人に霊的真理を伝えることなのです。私達はスピリチュアリズムに係わるこ
とによって、人類に対する最高の貢献をしています。霊界の人々と一緒に、地
球全体の問題を根本から解決するための“大プロジェクト”に参加しているので
す。幼児虐待などの悲惨な出来事に心が痛む時は、どうか、こうした事実を思
い起こしてください。
 そうは言っても、今現実に私達の目の前には、不当な苦しみに喘いでいる多
くの人々がいます。そうした状況に対して、どのように考えたらよいのでしょう
か。
 無駄死にを余儀なくされた人々は、本当に気の毒であるとしか言いようがあり
ません。地上という魂を成長させるための世界に生まれながら、その道が一方
的に閉ざされてしまうことは、まさに不公平な運命を背負ったと言わざるを得ま
せん。
 しかし、そうした見方と同時に、私達はこれらの問題を「霊的視点から見る」よ
うにしなければなりません。非道な虐待を受けたり不当な苦しみを与えられ、地
上人生を犠牲にした人々には、霊界においてはそれ相応の「埋め合わせの原
理」が働くようになります。地上世界で受けた不当な苦しみは、霊界においてそ
れを埋め合わせるような“恩恵”が与えられ、プラス・マイナスゼロの状態になり
ます。従って地上だけの人生を見れば大きなマイナス点だけが目につきます
が、霊界まで見通した時には、公正さが保たれるようになっています。一方的
に不公平な人生を歩まされるという人間はいないのです。地上における不当な
扱いが、埋め合わされることなく過ぎ去っていくことはありません。地上では悲
惨そのものといえる人生を歩んだとしても、こうした埋め合わせの法則が働いて
いることを忘れてはなりません。幼児虐待の犠牲となって死に至った子供達に
も、この法則は当てはまります。
 あなたが、そうしたことを実感できれば、かなり心の痛みは軽減されるでしょ
う。常に「霊的な視野」から物事を見ることが大切なのです。
  さらに次のようなことも考え合わせる必要があります。すなわち悲惨な地上
人生を歩むようになった人達の多くが、再生に先立って、あえて厳しい環境を選
択しているということです。幼児虐待の被害者となった子供達も、その例外では
ありません。しかし、虐待によって犠牲になることまで、予定されていたわけで
はありません。予定されていたのは、厳しい家庭環境や人間環境の中に立た
されるようになる、ということです。その中で“死”にまで至ってしまったことは、
その子供の霊にとっては、アクシデント以外の何物でもありません。本当に気
の毒な出来事です。
 しかし、そうした不当な扱いから生じた損害(予定されていた寿命よりも地上
人生を早く切り上げるようになったこと)については、その後の霊界での歩みに
おいて必ず埋め合わせがなされていきます。霊界で特別な育児・教育を受ける
環境が与えられ、多くの愛情が注がれるようになります。あるいは“カルマ”を消
滅させるチャンスが集中して与えられるようになるかも知れません。
 霊界からの働きかけによって、地上世界は問題の根本的な解決に向けて少
しずつ進んでいます。そしてそれが反映して、地上人類の“霊性”も進化してき
ています。人間社会における差別(男女・人種・階級)や不公平は徐々に改善さ
れてきました。そして今後、貧困・虐待・飢えなどの悲惨な出来事も、制度の改
革や法律によって、ある程度まで歯止めがかけられていくようになるでしょう。ま
た当然そうならなければなりません。
 しかし法律などによって外部から歯止めをかけることができたとしても、人間
の心が変わらない限り、本質的な問題解決にはなりません。なぜなら生命を奪
わなくても“愛”がなければ、殺人に匹敵する痛手を相手に与えることになるか
らです。法律によって肉的殺人は防ぐことができても、“霊的殺人”を防ぐことは
できません。結局、地上人類に霊的真理が行き渡り、各自の内面が変わること
しか、根本的な解決方法はないということなのです。
 地上人の大半が霊的な事実を知らず、霊的に無知のままで霊界に入っていく
という現実こそ、地球上における「最大の悲劇」と言わなければなりません。



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