◇ニューズレター7号 (抜粋)
1999年10月


目 次

知識の重要度を決定するのは、スピリチュアリズムの霊的真理です。
         ・最高霊界の神庁で審議・選択された霊的真理
         ・「シルバーバーチの霊訓」は最高の霊的基準
         ・優れた霊界通信に共通する特徴とは
         ・『シルバーバーチの霊訓』における五種類の知識
                 ――重要度による知識のランクづけ
本物のスピリチュアル・ヒーリングを目指して
         ・心霊治療は、現在のスピリチュアリズムにおける
          中心的な心霊現象
         ・さまざまなヒーリングと心霊治療のメカニズム
           @肉体レベルへのヒーリング
           A精神レベルへのヒーリング
           B霊的レベルへのヒーリング
         ・スピリチュアル・ヒーリングの四つの大原則
≪≪皆さんのご質問にお答えして≫≫


ニューズレター



 知識の重要度を決定するのは、
 スピリチュアリズムの霊的真理です。



最高霊界の神庁で審議・選択された霊的真理

 スピリチュアリズムによってもたらされた霊的真理は、イエスを中心とした神庁
(地球に係わる最高級霊団の大組織)において審議され選択されたものです。

地上人とは比較にならない視野と知性、洞察力を有する高級霊によって、地上
人の魂の成長(霊的成長)に必要不可欠であると判断された知識が送られてき
ました。

 スピリチュアリズムの霊的真理は、このように地上人類救済の全責任をもつ霊
界の神庁において吟味され選別されたものであるという点において、地上のい
かなる思想や宗教とも根本的に異なっています。

そうした事実を考えるだけで、スピリチュアリズムの真理は、無条件に地上最高
の知識と断言することができます。スピリチュアリズムは、高級霊界の神庁から
送られてくる霊的真理を、最高の指針として受け止めるところから出発します。


『シルバーバーチの霊訓』は最高の霊的基準


 このニューズレターは、高級霊界から送られてきた霊的真理を地上における
最高の指針としています。そして霊的真理を「絶対の基準」として、それと他の
ものを比較するというスタンスを貫いています。

ニューズレターにシルバーバーチの言葉をたびたび引用しているのは、シルバ
ーバーチという一人の指導霊を崇拝の対象としているからではなく、シルバー
バーチの語る内容が、最も霊的真理を適確に伝えていると判断しているためな
のです。

 シルバーバーチの通信は半世紀という長期間にわたって継続されてきまし
た。そしてその間、シルバーバーチの説くところには何の矛盾もなく、常に一貫
しています。

語られる内容は、スケール・深さ・正確さ・分かりやすさのどの点をとっても、他
の霊界通信を圧倒しています。そのために『シルバーバーチの霊訓』を最高の
霊的知識と認め、それを地上における最高の基準としているのです。


優れた霊界通信に共通する特徴とは


 私達地上人にとって何より重要なことは、「魂を成長させる」という一言に言い
尽くされます。地上生活の目的は、「霊性の向上」以外にはないと言っても過言
ではありません。しかし残念なことに、現実には多くの人々はその肝心な目的
から外れ、無意味な地上人生を送っています。

 高級霊界からもたらされた霊的真理は、まさに地上人の霊的成長だけを目的
としています。シルバーバーチに代表される高級霊訓では、魂の成長に関する
知識が繰り返し繰り返し述べられ、常にその重要性が強調されています。

高級霊訓には、魂の成長を促すという目的からずれたものは全く存在しませ
ん。魂の成長という一点に向けて焦点が絞られ、それが語る内容の中心に据
えられています。

知識自体が最高レベルにあることは言うまでもありませんが、霊的成長のため
の現実的な実践を、それ以上に重視しているのです。この点は、他の霊界通信
のレベルを判定する際の、一つの明確な判断基準と言えます。

 高級霊訓のもう一つの際立った特徴は、現在の地上人類の霊的進化のレベ
ルに見合った知識だけを与え、霊的進化のレベルにそぐわない知識、まだ知る
必要のない知識は与えないということです。すなわち語られる知識が、厳格な
ルールのもとでコントロールされているのです……。


『シルバーバーチの霊訓』における五種類の知識
   重要度による知識のランクづけ


 シルバーバーチによって語られる知識を、重要度という観点から分析してみる
ことにしましょう。シルバーバーチの霊訓で示された知識は、どれもが同じ重要
度をもって語られているわけではありません。シルバーバーチの語る知識内容
は、重要度の点から大きく五つに分けることができます。

 まず一つ目は、最も重要度の高い知識です。それは最高級霊界の神庁にお
いて決定された、魂の成長をなすために不可欠な知識、霊的真理の核心ともい
うべき知識です。

シルバーバーチが繰り返し繰り返し強調しているものが、それに当たります。シ
ルバーバーチはこうした知識のことを、「基本的な霊的真理」と言っています。

具体的には、神観・死後世界観・霊的人間観・再生観・因果観・霊的実践論・利
他愛観などです。

 二つ目は、基本的な霊的真理を補足するような知識です。シルバーバーチが
時々語る知識がこれに当たります。

重要度の点では、基本的な霊的真理には劣ると言えますが、霊的真理である
ことには変わりありません。男女観・健康観・教育観などがそれに相当します。

 三つ目は、シルバーバーチが地上人から質問を受けた時にのみ与える知識
です。シルバーバーチ自ら積極的に語ろうとしたのではなく、質問の答えとして
述べたものです。

こうした知識は地上人の魂の成長という点から見れば、必須のものとは言えま
せん。魂の成長にはストレートに関係せず、知っていても知らなくてもどちらでも
よいというレベルの知識です。

知識の重要度としては、かなり低いと言えます。具体的には、惑星の霊界・葬
式・墓・霊現象・超能力といったものです。

 四つ目は、重要性がない知識です。シルバーバーチは質問されても、あえて
答えないことがあります。あるいは世間一般に知られているテーマであるにもか
かわらず、一切言及していないものがあります。

そうした知識は、私達が知る必要は全くない、あるいは知ることが(魂の成長に
とって)マイナスになる、または、まだそれを知る時期にないと霊界によって判
断されているものです。

私達にとって、何一つ関心を向ける必要のない知識、むしろ関心を向けない方
がよい知識と言えます。具体的には、イエスの地上時代の言動の事実関係・守
護霊の身元・前世の身元・宇宙人・UFO・古代大陸文明・占星術などです。

 五つ目は、ただマイナスにしかならない知識です。シルバーバーチが厳しく間
違いを指摘している知識のことです。従来の宗教には、人間の魂の成長にとっ
て大きなマイナスを引き起こす間違った知識が多くあります。

それらは人類の霊的進化を遅らせる罪作りな知識です。この世から一刻も早く
抹消されるべきものと言えます。具体的には、キリスト教の原罪説・サタンの実
在・神とサタンの戦い・贖罪説・三位一体説などがこれに相当します。

 以上が、『シルバーバーチの霊訓』にみる五種類の知識です。もう一度まとめ
ると、次のようになります。

最も重要な知識
シルバーバーチが繰り返し強調する、基本的な霊的真理

重要な知識
シルバーバーチが時々語る、基本的な真理の補足的知識

ほとんど重要でない知識
地上人から質問された時のみ、シルバーバーチが答える知識

全く重要でない知識
不必要な知識・知る必要のない知識で、質問されてもシルバーバーチが答えな
いもの。シルバーバーチの霊訓中で一切取り上げられていないもの

間違った知識・捨て去るべき知識
シルバーバーチが厳しく非難するもの
 

本物のスピリチュアル・ヒーリングを目指して


心霊治療は、現在のスピリチュアリズムにおける中心的な心霊現象
 ……シルバーバーチは、これからのスピリチュアリズムの普及において、心霊
治療は大きな使命を持っているということを述べています。

これは高級霊界の神庁において、スピリチュアリズムの霊的真理普及のための
一つの計画として審議・決定されたものと思われます。それゆえ心霊治療は、
スピリチュアリズムの中で重要な部分を占めているのです。

従来までに見られた物理的心霊現象に代わって、心霊治療が霊的現象の中心
となるように決定されたのです。そのことは、今後スピリチュアリズムの急激な
普及が予想される日本でも、多くの心霊治療家が現れることを意味していま
す。皆さんの中からも、この後、心霊治療に携わるようになる方も出てくることで
しょう。


さまざまなヒーリングと心霊治療のメカニズム


 私達は構成要素の観点から見た時、「霊(魂)・霊の身体・肉の身体」から成り
立っていると言えます。また意識の観点を中心として見る時は、「霊・霊的心
(精神)・肉的心(本能)」から成立していると言えます。私達はこのように、三つ
の要素が一体となった三位一体的な存在と言うことができます。

 病気とは、この三者の関係がバランスを欠いて全体が摂理に一致できないと
ころに生じるものです。特に三要素の中で、最高次元にある“霊”がエネルギー
を枯渇させて、霊としての十分な働きができない時、霊と肉の健全な関係は崩
れ、肉体に異常が生じるようになります。

霊のレベルでの問題は精神レベルでの問題をつくり出し、それがさらに、最も低
い次元の肉体に問題を引き起こすことになります。一般には肉体の異常さだけ
を病気と考えていますが、実は霊的にも精神的にも問題は生じているのです。
そして、それが肉体の病気以上に重要な問題なのです。

 最も根本的な治療は、最大の原因である“霊”そのものに向けての働きかけ、
霊と肉の関係のアンバランスを是正するものであるということになります。

霊を無視して精神レベルへの直接的働きかけも可能であり(催眠療法・暗示療
法など)、それはそれなりの肉体への良い結果をもたらします。

しかし、そうした治療は中途半端なものであり、やがて病気のぶり返しや別の
症状として現れることになります。また霊や精神を無視した肉体レベルだけへ
の働きかけは、根本的な治療からはおよそ懸け離れています。

 現在の西洋医学は唯物医学であり、まさに肉体だけに働きかける治療法で
す。片輪の医学と言うべきものです。

最近、急に脚光を浴びるようになったホリスティック医学は、精神レベルまでを
含くめたより進歩した医学と言えますが、それでもまだ霊的レベルにまで至って
いるわけではありません。

過渡的な医学、霊的レベルに至る前段階の医学と言うべきものです。

 このように人間には、霊的レベル・精神レベル・肉体レベルの三つの要素があ
るため、治療もそれぞれのレベルにおいて可能となるのです。こうしたことは心
霊治療についてもそのまま当てはまります。

すなわち心霊治療には、働きかける対象レベルによって三種類のヒーリングが
存在することになります。

@肉体レベルへのヒーリング
 これは治療師(ヒーラー)自身の肉体エネルギー(生体磁気ともいい、気功や
導引などの中国医学でいう“気”はこれに相当する)を患者に与えるものです。

単純な手当療法やハリ、指圧なども同じ原理による治療です。ヒーリングと言っ
ても、働きかけるのは肉体レベルに過ぎないため、単に症状を抑えるといった
程度のものになります……。

A精神レベルへのヒーリング
 ……精神レベルへの治療は、肉体より上位レベルに向けて働きかけをすると
いう点で、生体磁気治療よりは効果的と言えます。但し、このレベルのヒーリン
グでは、霊界にいる医者(霊医)の関与はありません。

 信念やイメージによって肉体の病気を克服したり、暗示やプラシーボを用いて
の治療が最近よく行われるようになってきました。またヨーガの影響を受けて、
瞑想や呼吸法による精神レベルへの働きかけが広く行われるようになってきま
した。

ヨーガの行は健康法として注目され、ヨーガ行者の超常能力は現代人に驚きを
与えましたが、この能力はどこまでも精神レベル(サイキックレベル)のもので
す。肉体に属する部分の能力なのです。

このレベルでの治療は治療家自身のエネルギーを用いるものであって、霊界と
は無関係です……。

B霊的レベルへのヒーリング
 三つ目の心霊治療は、本当の意味での「スピリチュアル・ヒーリング」です。こ
れまで述べてきた二種類のヒーリングは、どこまでも地上のエネルギー・治療師
個人のエネルギーを用いてのものでしたが、ここでの治療は純粋な霊界のエネ
ルギーを使用してのものです。

患者の霊的レベルに直接働きかけることになります。これは治療の方向が上か
ら下へなされる、つまり霊界から地上へ向けてなされるということです。

それに対して先に述べた二つのヒーリングは、地上という平面レベルでの治
療、肉体から精神という下から上へ向けての治療であるということになります。
これがスピリチュアル・ヒーリングと他のヒーリングの根本的な違いです。


 またスピリチュアル・ヒーリングにおける治療の主役は霊界の医師達であり、
地上のヒーラーはあくまで道具です。この点も根本的に異なっています……。

……こうしたスピリチュアル・ヒーリングが成り立つためには不可欠な前提条件
があります。その絶対条件とは、何よりも患者自身が、ヒーラーを通じて送られ
てくる霊的エネルギーを受けられる状態にあるということです。

患者の魂が、送られてくる霊的エネルギーに反応を示すところまで進化してい
るかどうかということです。もし患者の魂がそこまで至っていないならば、肉体へ
の反応は生じません。

病気は治りません。魂が一定のレベルにまで至っていることが何より重要なの
です。
 その魂の成長のためには、シルバーバーチが再三述べているように、苦しみ
の体験が必要とされます。苦しみを克服していくプロセスによって霊的浄化が進
み、霊的に向上するのです。

それは同時に悪いカルマを消滅させ、魂が霊的エネルギーを受容できる状況を
つくり出すことになります。カルマが清算されていない段階では、どのような心
霊治療も功を奏しません。

このように病気はカルマを清算するための一つの有力なプロセスであり、病気
による苦しみをへて霊的浄化が終了し、カルマが消滅すれば、魂が霊的エネル
ギーを受け入れられるようになるのです。

そうした段階に至った人が、背後霊によって、その病気を取り除くことのできる
治療家のもとに連れてこられることになります。

患者にとってはそうしたヒーラーとの出合いは、病気が癒される時であると同時
に、霊的世界に対する目覚めのチャンスを迎えたことにもなるのです。

 このようにスピリチュアル・ヒーリングにおいては、病気が治るか治らないかの
絶対的な要因が患者自身の霊的レベルに置かれています。これがスピリチュア
ル・ヒーリングの成功・不成功を決定する最も大きな要因となるのです。

 スピリチュアル・ヒーリングにおいて次に大切な要因は、地上のヒーラーの内
容です。ヒーラーの霊的レベルが高ければ高いほど、受けた霊的エネルギー
を、純粋さを保って患者に流すことができるようになります。

ヒーラーの霊性によって霊的エネルギーの質のレベルが左右されるということ
です。霊的なものに関しては、常に量より質が問題となります。日常生活を正
し、常に自分自身に対して厳しく臨むと同時に、霊的真理によって自分の考え
方や心境を高いところに置く努力が必要です。

そうした自己コントロールができて初めて、より良い霊界の道具・コンデンサーと
なることができます。

自分を無にして霊の道具に徹し、神の愛で患者に接する時、高い質の霊的エ
ネルギーを患者に注ぐことができるのです。

このようにスピリチュアル・ヒーリングでは、ヒーラーの人格が大きな影響力を持
っています……。


スピリチュアル・ヒーリングの四つの大原則


 ……スピリチュアリズムのヒーリングとスピリチュアリズム以外の一般のヒーリ
ングでは、次のような点で根本的な違いがあります。スピリチュアリズムにおい
て期待されるヒーリングの、四つの大原則を述べていきます。

 まず一つ目は、スピリチュアリズムにおけるヒーリングは、高級霊団の地上救
済の歴史的大事業の流れの中にあるということです。その流れの中において、
役割を果たすために存在しているのです。全高級霊界をあげての働きかけの
末端を担っているということです……。

 二つ目は、スピリチュアリズムのヒーリングと一般のヒーリングでは、ヒーリン
グの目的自体が全く異なっているということです。スピリチュアリズムにおけるヒ
ーリングは、霊的真理を地上の人々に伝えることを目的としています。

単に病気を治すことがその目的ではありません。シルバーバーチはよく、病気
が治っても霊的な目覚めがなかったらそのヒーリングは失敗であると言ってい
ます。

これはスピリチュアリズムのヒーリングの目的が、まさに病気治しではないこと
を意味しています。ヒーリングはどこまでも真理普及のための手段であるという
ことです。人々に霊的自覚をもたらし、真理の普及に貢献するために行われる
のが、スピリチュアリズムにおけるヒーリングであるということです……。

 三つ目は、スピリチュアリズムのヒーリングと一般のヒーリングでは、治療を行
う主役が全く違うということです。スピリチュアリズムのヒーリングを直接担当す
る主役は、霊界の医者(霊医)です。

地上のヒーラーはそのための“道具”にすぎません。それに対し世間の一般の
ヒーリングでは、ヒーラー自身が患者の病気を治す主人公になっています。そし
て渾身の力を振り絞ったり、念を集中するなどして治療に取り組みます。

もっとパワーを上げるにはどうしたらよいのかと、いろいろなテクニックの開発に
知恵を絞ります。これらは全て、自分が治すのだという自力治療・自力ヒーリン
グの実態を示しています……。

 四つ目の違いは病気観です。スピリチュアリズムの霊的真理を通じて、私達
は明確なカルマ観(因果運命観)を持つことができました。それによって、心霊
治療自体の限界を知ることができます。

実は心霊治療の限界を正確に知るということは、心霊治療ならびに病気につい
ての最も深い知識を得たことを意味します。一般的なヒーラーは、病気治癒の
根本的な法則を知っていません。

私達はカルマによる病気は、治るべき時期というものが決め手になっていること
を知らされています。心霊治療によって病気が治るのは、その時期がきていた
からです。

その人に治るべき時期がきていなければ、どれほど多くのヒーリングを受けて
も、どれだけ有名なヒーラーを回っても治りません。このことは、治療家がどんな
に誠意を尽くして全力を傾けても、治らない病気もあるということを意味していま
す。

こうした心霊治療の限界を知っていることこそが、最も深く心霊治療を理解して
いるということになります。心霊治療における最も深い真理を知っているというこ
とです……。


≪≪皆さんのご質問にお答えして≫≫


質問
 自分は長年スピリチュアリズムを心の拠り所としていますが、妻はスピリチュア
リズムに対して全く理解がありません。すでに高齢になっているのに、妻と同じ
考え方ができないのが残念でなりません。何とかして妻にもスピリチュアリズム
を理解させ、共に同じ考えを持って歩みたいと願っています。どのような働きか
けをしたらよいのでしょうか。


答え
 ……まず人間は、夫婦といえども霊的な成長レベルが異なるということをしっ
かりと認識しなければなりません。いかに仲の良い夫婦であっても、また同じ宗
教の信者同士であっても、心の深部に至るまで一致しているようなカップルはめ
ったにいません。

ましてやスピリチュアリズムという高い次元における一致ということになると、さ
らに状況は厳しくなります。その霊的ギャップは、20〜30年かかっても埋め合
わせることは難しいのが普通です。

あるいは一生かけても、二人が同一点に立つことはできないかもしれません。
たとえ夫婦であっても、霊的成長の度合い(霊性のレベル)が違えば、真理を共
有することはできないのです。

 ゆえに、あなたがどれほど純粋なところから配偶者にスピリチュアリズムを理
解させたいと願っても、相手がそれを受け入れるだけの霊的レベルにまで至っ
ていない限り不可能なのです。

もし幸いに、相手が真理を受け入れることのできる直前のレベルにまで至って
いる場合には、数年後にスピリチュアリズムを理解できる時がくるかも知れませ
ん。

 霊的成長については、その本人が自分自身で成就していくしか道はありませ
ん。他人の霊的成長をあなたが促すことはできませんし、相手の未熟さの責任
をあなたが負う必要もありません。

成長はすべてその本人自身がなすべきことであって、責任も本人みずからが負
うべきことなのです。従って、あなたはあなたとしてご自分の霊的成長の道を歩
んでいけばよいのです。

 相手が真理を受け入れられないからといって、それはあなたの責任ではあり
ません。あなたの愛が足りなかったためでもありません。もし夫婦の関係があ
なたに苦痛を与えるものであるなら、あなたに「魂の訓練場所」が与えられてい
ると考えるべきです。

あなたが先にスピリチュアリズムを受け入れたということは、間違いなく、あなた
が霊的に上の立場に立っているということです。それはあなたに、寛容な心を
持つ訓練の場が与えられたということを意味しています。まさに地上ならではの
訓練場が与えられたということです。

 いまだ霊的真理を受けられない配偶者のために、あるいは絶えず嫌みを言い
続ける配偶者のために、あなたは毎日、相手の知らない所で祈り続けることが
必要です。

霊的に上の立場に立った者として、愛の行為を実践することが要求されている
のです。寛容な心で相手を上から包む、相手の霊的成長を心から願う訓練が与
えられているのです。

 地上における夫婦が果たすべき目的の一つは、それぞれが相手との人間関
係を通じて成長することにあります。二人がただ表面的に仲良くすること以上
に、各自がそれぞれの魂のレベルに応じた成長をなすことが重要なのです。

夫婦の死別が当事者にとって決定的な悲劇でないように、夫婦の表面的な関
係(仲良し・不仲)も決定的に重要なものではありません。

世間では、仲が良ければ理想の夫婦のように言いますが、それは真理の一面
を示しているにすぎません。

仲の良い夫婦が霊的に高いとは限りませんし、逆にいつもケンカが絶えないよ
うな夫婦であっても、霊的には優れているということもあります。

相性が最悪の夫婦であったとしても、それぞれが成長のための努力をしている
なら、その方がずっと霊的に高いと言えるのです。

もちろんお互いが成長のための努力をして、その上で二人の仲が良いというの
であれば、それに越したことはありません。

 一般的に言って、夫婦二人がともに低い霊的次元に留まっているうちは、争
いもなく平穏無事に過ごすことができます。

ところが夫婦の一方が精神的世界を求め始め、相手が依然として物質世界だ
けに留まろうとすると、夫婦の間に争いが生じるようになります。しかしそうした
争いは、二人がともに高い世界に至る一つのプロセスなのです。

お互いが低い世界に安住して仲良しでいるより、たとえ夫婦の間に波風は立っ
ても、それぞれが霊的に成長することこそが、スピリチュアリズムにおいては最
も重要なことなのです。



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