◇ニューズレター14号 (抜粋)
2001年7月


目 次

「スピリチュアル・ヒーラーグループ」
による無料ヒーリングのお知らせ 
 1、「日本スピリチュアル・ヒーラーグループ」について 
   ・19名のヒーラーによるヒーリング奉仕
   ・ヒーラーグループのこれまでの活動
   ・イギリスのスピリチュアル・ヒーリングの実情
   ・日本のスピリチュアル・ヒーリングの実情
   ・スピリチュアル・ヒーリングの公表へ

 2、「日本スピリチュアル・ヒーラーグループ」の目的

 3、スピリチュアル・ヒーリングの申し込み方

 4、ヒーリングの結果について
   ・「ヒーリングの結果は、一人一人異なる
   ・"死”はヒーリングの失敗ではない
   ・「霊的覚醒」こそが、スピリチュアル・ヒーリングの真価
   ・ヒーリングの"治癒率"に、異常にこだわる人々
   ・治るか治らないかは、患者サイドの問題 
  5、スピリチュアル・ヒーリングを受ける前に、各自でしていただきたいこと
   ・単純な物質次元の対処の方が、効果的な場合もある
   ・病気を引き起こしている、物質次元の原因を取り除く
   ・間違った現代型食生活を正す
   ・環境汚染物質を排除する
   ・運動不足や過労を解消する
   ・生活スタイル・食生活改善のためのアドバイス

 6、病院との上手な付き合いを
   ・病院へ行くより先に、最低の自己管理を
   ・現代医学に頼るべき病気

 7、病気は治っても良し、治らなくても良し
   ・「カルマ」による病気の治癒
   ・カルマとは無関係な病気の治癒
            単なる「自然治癒力」の回復
   ・どうしても治らない病気に直面した時には

 8、"死"は人生のごほうび、楽しみに迎えるもの 
     スピリチュアル・ヒーリングと気功治療の違い 
 1、気功治療と「気エネルギー」
   ・内気と外気
   ・「手当療法」と気功は同じもの

 2、スピリチュアル・ヒーリングと「霊的エネルギー」
   ・人体を巡るさまざまなエネルギー
   ・スピリチュアル・ヒーリングは、「霊的エネルギー」の
    充電による治療
   ・スピリチュアル・ヒーリングの結果は、患者の「霊的
    エネルギーの受容性」とヒーラーの内容によって
    決定する  3、スピリチュアル・ヒーリングと気功治療の比較
    ・スピリチュアル・ヒーラーと、気功師
   ・元気になるスピリチュアル・ヒーラーと、疲労困憊
    に陥る気功師
   ・治療の及ぶ領域と、病気のぶり返し
   ・2種類の心霊治療
         使用するエネルギーの違い
   ・スピリチュアル・ヒーリングか気功治療かを決定
    するのは、ヒーラーの「霊性」 
    スピリチュアル・ヒーリングから見たホリスティック医学 

 1、ホリスティック医学と自然治癒力
   ・「ホリスティック医学」
          人間全体を丸ごと扱う医学
   ・ホリスティック医学の「自然治癒力」と、現代医学の
     [対症療法」
   ・「自然治癒力」の働きを左右するもの

 2、心身医学と「心の力」
   ・心の存在を無視する現代医学
   ・心の力を前面に押し出した「心身医学」
   ・心の力を積極的に利用する治療法  3、スピリチュアル・ヒーリングによる
   身体各部の活性化

 4、「ホリスティック医学」と「心身医学」と
       「スピリチュアル・ヒーリング」の関係
  
     ビデオ『地球人類の霊性進化の道 “スピリチュアリズム”』
      霊的真理のエッセンス・真理編より紹介 
 1、類魂について 
 2、「再生」について  




ニューズレター





   「スピリチュアル・ヒーラーグループ」
        による無料ヒーリングのお知らせ
 

  

 1 「日本スピリチュアル・ヒーラーグループ」について



19名のヒーラーによるヒーリング奉仕
 日本スピリチュアル・ヒーラーグループでは、シルバーバーチの霊訓や優れた霊界通信を人
生の指針とするヒーラーによって、約15年前から、純粋なスピリチュアル・ヒーリングを実践し
てきました。

「心の道場」のメンバーが、スピリチュアリズムの普及の一環として無料で行っているもので
す。グループは、北九州・名古屋・豊橋・浜松・東京に在住の19名のヒーラーによって構成さ
れています。

 そのヒーラーのいずれもが、これまで10年以上にわたる厳しい訓練を耐え、「霊界の道具」
に徹して歩んできました。彼らは、ニューズレター(7号)で述べた本物のスピリチュアル・ヒーラ
ーとしての道を忠実に実践してきました。そして現在、ひたすらスピリチュアリズムの真理普及
と人々への奉仕に励んでいます。


ヒーラーグループのこれまでの活動
 日本スピリチュアル・ヒーラーグループでは、これまで主として縁のあった方々にヒーリングを
行ってきました。またその一方で、定期的(月1度)に現代医学の病院に赴き、医師の了解の
もとで、スピリチュアル・ヒーリングの奉仕を実践してきました。

もちろんそこでのヒーリングの対象者は、自らスピリチュアル・ヒーリングを希望する人達です。
 正規の病院において、このような形で堂々と心霊治療が行われているのは、おそらく日本で
は初めてのことであろうと思います。


イギリスのスピリチュアル・ヒーリングの実情
 現在、スピリチュアル・ヒーリングが最も進んでいると言われるイギリスでは、一般の病院でス
ピリチュアル・ヒーリングを受けることができ、保険も適用されるようになっています。チャール
ズ皇太子のバックアップにより、ガン患者のために設立されたブリストル病院は、患者の希望
に応じてスピリチュアル・ヒーリングを行うことでよく知られています。

 しかしイギリスにおける心霊治療の実態は、内容的には本来のスピリチュアル・ヒーリングと
は大きく懸け離れています。「霊界の医師が主役となって治療を行う」というスピリチュアル・ヒ
ーリングの大原則さえ知らないヒーラーが多いのが実情です。

現在のイギリスでは、心霊治療という言葉は、日本における代替医療(だいたいいりょう)の意
味合いで理解されています。心霊治療の本場イギリスにおいても、ハリー・エドワーズのような
本物のスピリチュアル・ヒーラーは稀にしか存在しません。 


日本のスピリチュアル・ヒーリングの実情
 日本では最近になって、一部の人達の間でスピリチュアル・ヒーリングの名称で治療が行わ
れるようになってきました。しかしその実態となると、スピリチュアル・ヒーリングの名を借りた金
儲けとしか言いようのないものばかりです。純粋な奉仕の行為どころか、治療という点から見て
も、あまりにも安易でいい加減なものがほとんどです。

 そうした中で、「日本スピリチュアル・ヒーラーグループ」は、まさに霊界の道具に徹する純粋
なヒーラーの集まりであり、スピリチュアリズムの意向にそったものと言えます。
スピリチュアル・ヒーリングの公表へ

 これまで「ヒーラーグループ」におけるヒーリングでは、奇跡と言ってもよいような多くの治療実
績を上げてきました。気功治療や手かざし・浄霊治療などは、足元にも及ばないような目覚ま
しい成果を上げてきました。

しかしスピリチュアル・ヒーリングは、どこまでも霊的真理の伝道のために行うものとの考えか
ら、こうした世間受けするような事実を公表しないまま現在に至りました。

 しかし今、スピリチュアリズムが高いレベルで全国展開しようとする時を迎え、その普及にさ
らなる貢献をしたいと願い、グループの存在と活動を公表することにしました。


  
 2 「日本スピリチュアル・ヒーラーグループ」の目的



 スピリチュアル・ヒーリングの真の目的は、ヒーリングを通じて一人でも多くの方々に、死後の
世界である「霊界の存在」と、「死後の永遠の生命」について知らせることです。霊界の医師に
よる治療を通じて、本当に「霊的な影響力がある」ことを、地上人類に示すことです。

これまで"死"によってすべてが終わると考えていた人が、霊的世界があることを受け入れるな
らば、霊的覚醒がもたらされることになります。

 シルバーバーチは  「スピリチュアル・ヒーリングにおいては、病気そのものを治すことより、
霊的自覚をもたらすことの方が重要である」と述べています。当ヒーラーグループも、そうした
シルバーバーチの意向に従い、「ヒーリングの第一の目的は、霊的自覚・霊的覚醒を促すこと
にある」と考えています。

すなわち病気を治すことより、ヒーリングを通じてスピリチュアリズム普及の手助けをすること
が、最も重要であると考えています。


  
 3 スピリチュアル・ヒーリングの申し込み方



 当ヒーラーグループでは、これまで直接ヒーリング・遠隔ヒーリングの双方を行ってきました
が、今後は原則として、「遠隔ヒーリング」を中心に進めていくことにします。全国の方々を対象
にヒーリング奉仕を実践していくについては、遠隔ヒーリングの方が効率が良いからです。

 直接ヒーリングであれ遠隔ヒーリングであれ、治療結果に大差はありません。結果を左右す
るのは、「治るべき時期がきているかどうか」という患者本人の内容なのです。

ヒーリングを希望される場合は、まず初めに、電話かファックス、または手紙で申し込みをして
いただきます。申し込みを受け次第、スピリチュアル・ヒーリングについて簡単な説明を記した
パンフレットをお送りします。

依頼者や患者の皆さんには、それを読んでスピリチュアル・ヒーリングに関する基本を確認し
たり、予備知識を持っていただきます。またスピリチュアル・ヒーリングへの理解を深めていた
だくための、ビデオテープの無料貸出しもしています。(*送料のみ負担していただきます。)

 その後、改めて正式な申し込みをしていただきますが、その際には、患者の名前・住所・年
齢・病歴などを記入し、写真を添えて送っていただきます。(*正式な申し込み書は、パンフレ
ットと一緒にお送りします。)

 申し込み書を受け取り次第、ヒーリングの日時と注意事項を記したメモを送付いたします。こ
うした手続きをへて、ヒーリングを開始します。
 以上を整理すると、次のようになります。 




  最初の申し込み    TEL・FAX・手紙 

               ▼

  パンフレット   申し込み書 送付 

               ▼  (グループから) 

  正式申し込み  名前・住所・年齢・病歴・写真 

               ▼

  日時・注意事項の記載メモ送付 

               ▼  (グループから)

  ヒーリング開始    (3〜4回) 

               ▼


●(連絡先)

  日本スピリチュアル・ヒーラーグループ

   〒468−0011 愛知県名古屋市天白区平針 1−1315
                       ユーハイツ平針 201

    TEL・FAX 052−801−5925  世話人 谷口まで



 日本スピリチュアル・ヒーラーのホームページへ



 スピリチュアル・ヒーリングでは、ヒーリングを受けていることを、患者本人が必ずしも知る必
要はありません。患者以外の方の申し込みであっても、ヒーリングを開始することができます。
たとえヒーラーと患者の間に一面識がなくても、第三者を通して依頼があった時点において、
霊的パイプが成立することになります。

 しかしこれまでの経験からすると、患者本人に自覚があれば霊的エネルギーが受容されや
すくなり、治療効果が高まるようです。当ヒーラー・グループにおけるヒーリングは、すべて「霊
界の医者」が進めていきますが、その事実を、ぜひ知っていただきたいと考えています。

したがって患者本人の知らないところで、皆さんが代わってヒーリングを申し込まれても一向に
かまいませんが、その際は、どうか皆さん自身が相手の方に、「スピリチュアル・ヒーリング」と
はどういうものかを説明してあげてください。お送りしたパンフレットを一緒に読んだり、貸出し
ビデオテープを活用していただきたいと思います。

 ヒーリングを受けられる方は、指定された時間に瞑想したり横になったりして、受け身の姿勢
をとってください。ヒーリングは日をおいて3〜4回ほど行います。状況によっては、複数のヒー
ラーが同時に遠隔ヒーリングをすることもあります。ヒーラーの体質や流せるエネルギーの質
が、それぞれに異なるからです。

  

 4 ヒーリングの結果について 


ヒーリングの結果は、一人一人異なる
 スピリチュアル・ヒーリングを受ける人は、誰もがすぐに病気や障害が治ることを期待します。
しかし病気の原因は人それぞれ違いますし、また霊的背景もさまざまです。そのため同じスピ
リチュアル・ヒーリングを受けても、その結果は一人一人異なることになります。

 ある人はわずか数分の治療だけで、10年来の病気がたちどころに治るといった奇跡が起こ
ることがあります。また治療時点では変化がなくても、3日後、1週間後、さらには3カ月後に劇
的な変化が現れることもあります。

その一方で、何の変化も見られない人もいます。ただしこの場合でも、目に見える形で結果が
現れないというだけで、霊的身体には、それなりの大きな変化が生じています。

 スピリチュアル・ヒーリングにおいては、霊的には必ず何らかの影響力が及んでいますが、そ
れが患者本人が自覚できるような形で現れるかどうかは、患者サイドの要因によって決まりま
す。実際に病気や障害が治るのか、あるいは潜在的なレベルにとどまるのかは、すべて患者
の「カルマ」によって決定されます。

 つまり患者本人の、霊的エネルギーの受容性の問題なのです。スピリチュアル・ヒーリングが
功を奏して病気が治るためには、患者に霊的エネルギーを取り入れるための、「霊的な窓」が
開いていることが絶対的な条件となります。

患者の中には、窓が大きく開いている人と、少ししか開いていない人がいるということです。「霊
的な窓」が開いている人には、治療エネルギーがふんだんに流れ込み、それによって病気が
治るようになります。しかし窓が少ししか開いていない人は、どれほどヒーリングを受けても、治
療エネルギーが身体の深部に入っていかないため、病気は治りません。

 このようにスピリチュアル・ヒーリングの結果は人さまざまであり、それがどのように現れるの
かは、やってみなければヒーラー自身にも分からないのです。ヒーラーは、ただ「霊界の道具」
として、霊界から送られてくる治癒エネルギーの通過体として、無心になることだけが要求され
ているのです。


"死"はヒーリングの失敗ではない
 当グループのヒーラーは、"死"を悲劇とは考えていません。時には、患者がスピリチュアル・
ヒーリングを受けた直後に死に至るようなこともありますが、たとえそうした結果になったとして
も、そのヒーリングが失敗であったとか、無駄になったというわけではありません。

なぜならスピリチュアル・ヒーリングによって、患者の霊体と魂には大きなプラスの影響力が及
んでいるからです。死の直前における苦痛が和らげられたり、霊体と肉体の分離がスムーズ
に行われるようになるなど、目には見えないけれども、必ず何らかの変化がもたらされていま
す。

 スピリチュアル・ヒーリングの結果がどうであれ、すべてを良いものとして受け入れることが大
切なのです。


「霊的覚醒」こそが、スピリチュアル・ヒーリングの真価
 すでに述べましたが、スピリチュアル・ヒーリングの真の目的は、患者の「霊的覚醒」にありま
す。患者がヒーリングをきっかけにして霊的世界に目覚めるならば、それはヒーラーにとって何
より喜ばしい出来事であり、そのヒーリングは成功したと言えます。たとえ病気が治らなかった
としても、ヒーリングの目的は成し遂げられたことになるのです。

その反対に、病気が奇跡的に癒されたとしても、患者の内面に何の変化も生じない場合には、
そのヒーリングは失敗ということになります。

 霊的視点の全くない一般の人々と、すべてを「霊的視点」から眺めようとするスピリチュアル・
ヒーラーとでは、病気と治療に関する判断は根本的に異なります。

 現代医学に見放された患者が、スピリチュアル・ヒーリングによって奇跡的に治癒するといっ
たことは頻繁に生じますが、その中で、本当の霊的自覚を持てるようになる人となると、残念な
がらごくわずかしかいません。

ほとんどの人は病気が治ったことだけを喜び、「霊的覚醒」にまで至る人は、何十分の一にも
満たないのが実情なのです。

 そうした現実は、ヒーラーにとっては誠に悲しいことですが、すべて「霊界の道具」に徹する立
場にあっては、それ以上の私情を持つことは許されません。スピリチュアル・ヒーラーの背負う
べき重荷として耐えていかなければなりません。 


ヒーリングの"治癒率"に、異常にこだわる人々
 スピリチュアル・ヒーリングを希望される方の多くが、これまでの"治癒率"をさかんに知りた
がります。スピリチュアリズム関連の書物の中には、ヒーリングの治癒率について述べている
ものもあります。

しかしスピリチュアル・ヒーリングの本質を理解してみると、単純に治癒率を挙げつらうのは間
違いであることが分かります。

 治療を依頼してくる方々の関心は、ただ肉体の病気が癒されることだけにあります。「病気が
治れば、それでいい」というのが大半の人々の本音です。

中には極めてエゴ剥き出しのまま、「駄目でもともと、治れば儲けもの」くらいの気持で、冷やか
し半分に依頼してくる人もいます。

 「御心ならば、どうぞ治してください」というような、内省的な姿勢・謙虚な心でヒーリングを依
頼してくる人はめったにいません。


治るか治らないかは、患者サイドの問題
 カルマ(霊と肉とのアンバランス・不調和)によって生じている肉体レベルの病気を解消させる
には、患者本人が、霊的エネルギーをしっかり取り入れられるだけの霊的レベルに至っている
ことが必要です。

すなわち、「治るべき時期がきている」ことが必須条件となります。そうした人においては、スピ
リチュアル・ヒーリングによって目を見張るような結果がもたらされることになります。何十年も
苦しんできた難病や、どこの病院に行ってもお手上げだった病気が、たちどころに癒されること
になります。

スピリチュアル・ヒーリングを依頼してくる大半の人々が、こうした「奇跡的治癒」だけを期待し
ています。 しかし再度述べますが、ヒーリングによってすぐに治るかどうかは、患者サイドの
問題であるということなのです。

病気で苦しんでいる人が良い結果を願うのは当然でしょうが、それが得られるかどうかは、患
者の霊的内容によって決まるということなのです。

 このようにヒーリングの結果は患者の「カルマ」によって決定するのですが、多くの人々はそ
の事実を全く理解していません。そしてただ一方的に、ヒーラーに期待を寄せるのです。そうし
た人に限って、これまでのヒーリングの"治癒率"にこだわるのです。それに対するヒーラーの
答えは、「やってみなければ分かりません」ということ以外にはないのです。 
―略―


  

 5 スピリチュアル・ヒーリングを受ける前に、各自でしていた
だきたいこと



単純な物質次元の対処の方が、効果的な場合もある
 常に「霊主肉従」を高いレベルで保ち、必要な霊的エネルギーを自由に取り入れることができ
るほどの人ならば、どのような肉体の病気も自分で治すことができます。霊的エネルギーを充
電することで肉体に内在する自然治癒力を引き出し、短期間に健康を回復できるはずです。

 ところで、スピリチュアル・ヒーリングで治せる病気とは、どのようなものなのでしょうか。すな
わち、「スピリチュアル・ヒーリングの対象となる病気は?」ということです。 

 シルバーバーチは理屈の上からは、すべての病気は心霊治療で治すことができると述べて
います。そしてその一方で、純粋な物質次元の原因によって引き起こされた病気には、心霊治
療よりも物質的な対処の方が効果的であると述べています。

物質次元・肉体次元の原因による病気を解消するには、まず物質的な原因を取り除くことが必
要であるということです。これは不調和の次元が、霊肉両次元にわたるものか、単に肉体次元
に限られたものであるかによって、治療法を使い分けた方が効果的であるということです。

スピリチュアル・ヒーリングでは、注入された霊的エネルギーが、人間に本来備わった治癒能
力や免疫機能を活性化させることになりますが、そうした治癒のプロセスを期待するより、病気
の直接的な引き金となっている物質的な原因を、先に取り除く方が有効であるということになり
ます。


病気を引き起こしている、物質次元の原因を取り除く
 病気を引き起こしている物質次元の原因として、「間違った食生活」「環境汚染物質の体内蓄
積」「運動不足」「過労」などが挙げられます。こうしたものについては、スピリチュアル・ヒーリン
グを受ける前に、各自が個人の責任として取り除いておくべきです。

現代人は、肉体次元での不調和を引き起こす原因を、あまりにも多くつくり出しています。その
ために、地上へ生まれた時点において与えられている寿命を全うできなくなったり、無用な病
気の苦しみを抱えながら、寿命の期間を生き続けなければならなくなっています。 

どのような原因であれ"苦しみ"があるということは、神のつくられた摂理との不一致があること
を示しています。大半の現代人は、肉体管理という当然の義務を怠り、自分自身で病気をつく
り出しているのが実情です。


間違った現代型食生活を正す
 現代人が自ら病気を招いている物質レベルでの最大の原因は、「間違った食生活」にありま
す。商業主義によって躍らされ、大半の人々は健全な伝統的食生活を失ってしまいました。加
工食品・インスタント食品の大量摂取、肉・動物性食品の多食、油料理・砂糖の過剰摂取に代
表される「欧米型食生活」は、自然な在り方から大きく懸け離れています。 

霊性の鈍さが、肉体的本能だけを満たしたいという傾向に拍車をかけることになり、さらに悪い
食べ物を求めさせ、悪循環を大きくしています。大半の現代人の食生活は、肉欲支配によって
引き起こされた野獣的本能を満足させるものとなっています。

そうした食生活の狂いが必須栄養素の欠乏を引き起こし、栄養障害による全身退化病・生活
習慣病を招いているのです。スピリチュアル・ヒーリングを受ける前の肉体管理の手始めとし
て、まず健全な食生活を取り戻さなければなりません。

 多くの不自然さになじんでいる現代人にとって、食生活の改善にはストイックな厳しさが伴うこ
とになります。しかしそれはある面では霊的修行であり、魂の鍛練のチャンスとなります。食事
を正常化するための努力は、すべての現代人に必要とされています。

ガン・心臓病・脳卒中・糖尿病などの成人病には、実際、「徹底した食生活の改善」が大きな治
療効果をもたらすのです。  


環境汚染物質を排除する
 また有害ミネラルや食品ケミカルなど、さまざまな「環境汚染物質の体内蓄積」による障害
が、最近、大きな社会問題となっています。こうした環境汚染の背景には、現在の地上人類全
体に係わる、「物質主義とエゴイズム」という大きなカルマの問題があります。

私達現代人は、自分達がつくったカルマから生じる苦しみを、否応なく受けていかなければなり
ません。

 本来、こうした有害物質は一定の限度内ならば、体に備わった恒常性維持機能や免疫シス
テムの働きによって自然に排泄されるようになっています。しかし現代では、あまりにも環境汚
染が進み、人体の自然な回復能力を超えています。

 生活環境全体が汚染されている現在では、体内に入ってくる有害ミネラルやケミカル毒素を
完璧に遮断することはできません。しかし最新の栄養学によれば、体内蓄積した毒素を、多種
類の解毒栄養素を用いて有効に排泄させることができます。また健全な食事と適度な運動
が、体内毒素の排泄を促すことも明らかにされています。


運動不足や過労を解消する
 また「運動不足」による筋力低下によって、ヒザ痛・腰痛・肩凝りなどが引き起こされます。こ
れらの症状には、筋力強化の運動やストレッチなどが効果的です。実際、スピリチュアル・ヒー
リングを行うより短時間に癒されます。

単なるウォーキングや水泳ではなく、弱化している特定の筋肉に10秒ほど集中的に負荷をか
けて強化すれば、痛みはたちまち軽減します。

また限界を超えて肉体を酷使すれば、肉体は調和を崩し病気になります。必要な休養を取る
ことは、当たり前の肉体管理なのです。物質中心の人生観を変え、お金や物だけに執着しなく
なれば、体を壊してまで働くことはなくなるはずです。

「オーバーワーク」から生じた病気や障害に対しては、肉体を休めることしか方法はありませ
ん。それをせずに、スピリチュアル・ヒーリングに頼ろうとすべきではありません。スポーツのや
り過ぎで運動器官を痛めた場合も休むしかありません。
 

生活スタイル・食生活改善のためのアドバイス
 以上のような事情があるために、当ヒーラー・グループでは、スピリチュアル・ヒーリングを希
望される方に対して、生活スタイルや食生活の改善についての指導も行っています。スピリチ
ュアル・ヒーリング以前の問題が、あまりにも多いからです。

 幸いなことにグループのヒーラーの中には、現役の治療師・現代栄養学(分子矯正医学)の
専門家・看護婦が含まれています。必要に応じて、そうした専門知識を持ったヒーラーのアドバ
イスを受けることも可能です。

 また健康についての知識を深めていただくために、健康・栄養学関連の良書を推薦していま
す。ガン・心臓病・脳卒中・糖尿病・アトピーなど、猛威を奮っている現代生活習慣病は、物質
次元での間違い  特に「食生活の間違い」が大きな原因となっています。

こうした慢性疾患に対して、臓器主義・唯物論に立った現代医学では根本治療を行うことがで
きません。一方、最新の栄養学ではより根源的な対処をすることによって、大きな実績を上げ
ています。

ガンについてはゲルソン療法などの徹底した栄養療法が知られ、現代医学では足元にも及ば
ないような目覚ましい成果を上げています。

 もちろんそうした良い結果は、これまでの食生活を根本から改めた人だけが手にしているこ
とは言うまでもありません。間違った食生活が病気の原因となっている以上、それを続けなが
ら、スピリチュアル・ヒーリングによって病気を治そうというような甘い話はどこにもありません。

最低限の間違いを正す自己努力をしないならば、いつまでも苦しみを引きずっていくしかない
のです。


 
 6 病院との上手な付き合いを




―略―
病院へ行くより先に、最低の自己管理を
 先に述べましたが、現代では多くの人々が身体の管理不足から不調和を引き起こし、自分
自身で病気をつくり出しています。

前世のカルマとは無関係なところで、自ら招いた無意味な病気で苦しんでいるのです。こうした
人は病院へ行くよりも先に、これまでの生活を正すことが必要とされます。

 現代人は、神の与えてくださった「自然治癒力」をわざわざ抑圧するようなことばかりしていま
す。本当は間違った生活スタイルを変え、食生活を質素で健全なものに改めるならば、たちま
ち自然治癒力が働くようになるのです。

そして、それにつれて病気は好転していきます。これはカルマが消滅し、治るべき時期がきた
ために治癒したということではありません。本来、身体に備わっている自然治癒力が、力を発
揮できる領域にまで回復したということなのです。


現代医学に頼るべき病気
 唯物主義を土台とした現代医学が、本当に人類のために貢献できる領域は限られていま
す。私達が現代医学に頼るのは、緊急の外科的対処・感染症対策が必要なときです。

 人間の体には免疫システムという、外敵(ウイルス・バクテリアなど)から身を守る万全の態
勢が備わっています。それにもかかわらず感染症に侵されるということは、そのシステムが十
分に力を発揮できないほど身体が弱化しているからです。

迎え撃つシステムが正常に機能しないために、外敵の侵入を許し、感染症を引き起こすことに
なるのです。

 それに対する根本的な対策は、体質強化を図ることに尽きますが、すでに外敵が体内に侵
入して繁殖し、死に直面しているような事態に至っては、外敵そのものをストレートに薬品(抗
生物質など)によって叩くことが必要となります。

外敵を叩き、その間に免疫システムや自然治癒力が回復すれば、病気は治ることになりま
す。こうした意味で、現代医学の必要性があるのです。 
―略―

  

 7 病気は治っても良し、治らなくても良し  



「カルマ」による病気の治癒
 カルマとは前世でつくった「霊肉のアンバランス性」ならびに、それから派生する「霊的な歪
み・未熟さ」のことです。地上における病気は、こうしたカルマを清算して霊的成長を促すため
に、必要な苦しみの体験として引き起こされます。

病気の苦しみを通してカルマが消滅し始めると、病苦の体験も不要となります。すると自動的
に病気も治ることになります。つまり、「治るべき時がきて、病気は癒される」ということです。

 それを身体的に見れば、これまで十分に働かなかった自然治癒力が活性化し、病気が治る
ということになります。あるいは、その症状を取り除くことができる治療師や医者の所に足を運
ぶことによって、癒されるということになります。


カルマとは無関係な病気の治癒  単なる「自然治癒力」の回復
 身体管理・生活スタイルを改善することで「自然治癒力」が蘇り、病気が治癒するような場合
は、前世からのカルマが切れたということではありません。

それは、この地上生活でつくった不調和(*地上限りのカルマとも言えますが……)が正され、
神の与えてくださった健康維持装置が健全に働くようになったということです。

また病院に行って病気が治った場合もこれと同様で、単に自然治癒力の働く領域内に戻ること
ができたためと考えるべきです。

 すべての病気が、前世のカルマと直接関係するということではありません。「肉主霊従」から、
自分自身でつくり出した病気がかなり多いということです。 


どうしても治らない病気に直面した時には
 ありとあらゆる手を尽くしても、「どうしても治らない、もうなす術がない」といった病気の場合
は、カルマとの関連性が考えられます。「カルマ」による病気の場合は、どのような治療を受け
ても決して治りません。まさに時期がくるまで自然治癒力が十分働かないために、病気が治ら
ないのです。

 もし、自分がそうしたカルマによる病気の苦しみを体験せざるを得ないとするなら、それは"
教訓"を学ぶ貴重な時と考えるべきです。そして内省的な時間を持つことによって、健康には
代え難い大きな"霊的宝"を得ることができるはずです。

また死が避けられない状況であるなら、それは病気の苦しみから解放される喜びの時であるこ
とを思い起こし、楽しみに待つことです。

  

 8 "死"は人生のごほうび、楽しみに迎えるもの



 すでにシルバーバーチなどの霊訓を長年にわたって読んでいる人は、理屈の上では死後の
世界があることを知っています。ところがそうした人々の多くが、配偶者や家族が不治の病に
なると急に取り乱すようになります。

また本人自身が死に直面するような事態に遭遇すると、この世の人々と同じように嘆き悲しむ
ようになります。

 彼らはこれまで「霊訓」を愛読してきたにもかかわらず、死を非常に恐れているのです。自分
や愛する者の死を目の前にして、「霊的真理」はどこかに吹き飛んでしまっています。中には何
とかして死を避けたいという一念で、スピリチュアル・ヒーリングにすがってくる人もいます。

 本当はそうした状況こそ、霊的真理を知った者の"真価"の見せどころなのです。霊的真理を
実際に活かすときなのです。一体、何のためにこれまで霊界があることを学んできたのでしょう
か。

「死は、重苦しい肉体から解放され、より大きな自由を得られる素晴らしい時である」というシル
バーバーチの言葉を、疑っているのでしょうか。

 配偶者や家族が病気になった時に心がけることは、患者の痛みや苦しみを軽減してあげる
ことであって、死を何とか避けさせようとすることではありません。死を悲劇の宿命としてではな
く、人生のごほうび、あるいは喜びの時として迎えさせてあげることなのです。

それがスピリチュアリズムの一番大切な教えです。"死"は自然の摂理(自然現象)にすぎず、
恐れるに足りないことを教えてあげなければならないのです。
 
もっともシルバーバーチの霊訓の中にも、交霊会の参加者が配偶者との死別を悲しみ、シル
バーバーチから慰められている状況が何度となく出てきます。しかし私達は、その当時の人々
よりも、ずっと深くスピリチュアリズムを理解できる時代に生まれています。そうしたスピリチュ
アリズム初期の人々と、同じであってはなりません。

 事故や天災による死は、霊的真理を知った者においても、つい不幸な出来事のように考えて
しまいます。しかしすべての"死"は、新たな人生の出発点であることは間違いないのです。死
は、素晴らしい霊的世界への旅立ちの時なのです。

地上にいる者は、肉体の苦しみから解放され、楽になった故人のことを心から喜び、祝ってあ
げるべきです。たとえその死に方がどのようであれ、さしたることではありません。霊体だけに
なって、新たな人生を出発しようとしている本人が現実に目の前にいるのです。 

 もし身近な人の死について悲しむべきことがあるとするなら、それは故人が生前、死後の世
界があることを知るチャンスを得ながら、それをみすみす見逃してきたことに対してです。ある
いは地上人生の最後まで霊的自覚を持てず、一生を無駄に送ってしまったことに対してです。

 かりに自分の死が避けられない状況に置かれたなら、残された地上の時間をどのように過ご
したらよいのか、思いを巡らせるべきです。少しでもスピリチュアリズムに貢献するためには何
をしたらよいのか、考えなければなりません。そして霊の世界に思いを馳せ、死を喜びとして迎
えられるように心を整えなければなりません。
 



      スピリチュアル・ヒーリングと功治療の違い
 


 よく、「スピリチュアル・ヒーリングと気功は、どこが違うのですか」とか、「スピリチュアル・ヒー
リングと気功では、どちらの方が病気を治せるのですか」というような質問を受けます。スピリ
チュアル・ヒーリングも気功も、治療風景を傍から見る限り、とても似ています。

最近では、気功に関する多くの本が出版されたり、テレビで取り上げられたために、「気功」と
いう言葉は日本人の中でかなり知られるようになってきました。また気功はこれまで、日本と中
国の科学者によって研究が進められてきた経過もあり、少しずつその実態が科学的に解明さ
れるようになってきました。

 それに対して「スピリチュアル・ヒーリング」は、日本人の間では、その名前さえまだ十分に知
れわたってはいません。気功を知っている人はいても、スピリチュアル・ヒーリングを知っている
人はあまりいません。しかし、それは日本や中国に限ってのことであって、欧米では逆に、気功
よりスピリチュアル・ヒーリングの方がよく知られています。

 スピリチュアル・ヒーリング(心霊治療)は、その名前が示しているように、スピリットすなわち"
霊"と深い関係があります。スピリットとか霊は、従来、純粋な宗教上のテーマとされてきたた
めに、スピリチュアル・ヒーリングや心霊治療は、とかく宗教臭いイメージでとらえられがちで
す。

心霊治療という言葉を初めて聞いた多くの人々が、違和感を持ちます。気功が現代科学を用
いた研究の対象とされてきたのに対して、スピリチュアル・ヒーリングについての科学的なアプ
ローチは、これまでほとんど行われてきませんでした。そうしたことから、日本の知識者の中に
は、気功は科学的だが心霊治療は非科学的であると考えるような傾向が見られます。
ここでは、「スピリチュアル・ヒーリング」と「気功治療」の違いについて学んでいきたいと思いま
す。


  1 気功治療と「気エネルギー」




内気と外気
 ―略―
 気の医学で言われている気は、人間の体内を流れるエネルギーのことであり、これは身体内
部を巡る気ということで、「内気」と呼ばれます。それに対して、身体の外部に放射される気は
「外気」と呼ばれます。気功治療は、この外気というエネルギーを患者に投射することによって
病気を治そうというものです。


「手当療法」と気功は同じもの
 こうした身体から放射されるエネルギーについては、これまでもよく知られていました。皆さん
方もよくご存じの、「オーラ」がこれに相当します。仏像や聖人画などの背後に描かれる光背
は、このオーラを示したものです。

 身体から放射されるエネルギーを病人に当てて病気を治すことは、昔から行われてきまし
た。痛いところに手を当てるという「手当療法」は、そうした治療法の中で、最もシンプルで原初
的なものです。日本の新興宗教における「浄霊」や「お清め」の類いも同じものと言えます。そし
て「気功治療」も、実はこの手当療法と同じものなのです。
―略―


 
 2 スピリチュアル・ヒーリングと「霊的エネルギー」




人体を巡るさまざまなエネルギー
 気功のキーワードが「気エネルギー」であるとするなら、スピリチュアル・ヒーリングにおけるキ
ーワードは「霊的エネルギー」です。スピリチュアル・ヒーリングについては、ニューズレター(7
号)ですでに述べましたが、ここでもう一度、復習してみましょう。

 スピリチュアル・ヒーリングを理解するには、私達地上人が、目に見える肉体だけでなく、目
に見えない霊体というもう一つの身体を持っていることを知る必要があります。人間は、この二
つの異質の身体が重なり合って形成されているのです。そして、それぞれの身体にはエネルギ
ーの流れがあります。

 この図は、私達地上人の身体における「エネルギーの循環」を示したものです。以下、図にそ
って説明していきます。

 まず私達の心の最も高次の部分である霊的部位、これは一般に"霊"と呼ばれていますが、
そこに、環境中に遍在している「霊的エネルギー」が取り込まれます。そしてその霊的エネルギ
ーは霊体の内部を巡り、霊体を活性化させることになります。

さらにその霊的エネルギーの一部が、霊体と肉体の接触点である"チャクラ"を経由して、肉体
に流れ込みます。肉体に入った霊的エネルギーは、そこで「肉体エネルギー」という物質次元
のエネルギーに転換されます。そしてそれが肉体を巡ることになります。この肉体を巡るエネ
ルギーは、気功でいう内部の気、すなわち「内気」と同じものです。

 一方、肉体には、大気や食べ物・水などを通じて、物質次元のエネルギーが取り入れられま
す。そしてその物質次元のエネルギーも肉体も巡ることになります。その「肉体エネルギー」の
一部が、"チャクラ"をへて霊体へも流れていくことになります。そこで、肉体エネルギーは「霊
的エネルギー」に転換されることになります。

 このように私達地上人においては、チャクラを媒介にして、霊的エネルギーが霊体から肉体
に流れ込む一方、肉体エネルギーが肉体から霊体にもたらされるという、エネルギーの相互交
流がなされています。

そのエネルギーの交流については一定の法則があり、霊体から肉体に流されるエネルギー
が、肉体から霊体に流されるエネルギーより強くなっているとき、身体全体としてのエネルギー
バランスが保たれることになります。

そして身体の健全さが維持されることになります。すなわち霊体と肉体では、常に"霊"が優位
にあることが重要なのです。「霊主肉従」についてはニューズレターで何度も述べてきました
が、それを身体エネルギーの観点から見ると、このようになるのです。

*霊体と肉体の二つの身体からは、外部に向けてエネルギーが放射されています。そして、そ
れぞれのエネルギーは、一般にはただ「オーラ」としてひとまとめに考えられています。しかし現
実には、「霊体オーラ」と「肉体オーラ」の2種類があるのです。

これら2種類のオーラは重複して一つの場所に存在しているために、1種類のオーラだけがあ
るように勘違いされているのです。


スピリチュアル・ヒーリングは、「霊的エネルギー」の充電による治療
 さて、スピリチュアル・ヒーリングにおける最も重要なことは、霊界の医者(霊医)から発せら
れる「霊的エネルギー」が、地上のヒーラーを通過して患者にもたらされるということです。ヒー
リングの出発が、霊界にいる医者からなされるということが、スピリチュアル・ヒーリングの最大
の特徴なのです。

 患者に届けられた霊的エネルギーによって、患者の霊的部位(霊)が充電されると、次に、霊
から下位の霊体へとエネルギーが一気にもたらされることになります。それに伴い、霊→霊体
→肉体という本来の霊的エネルギーの流れが取り戻され、人間全体のエネルギーバランスが
正されることになります。

このように、スピリチュアル・ヒーリングによって、人間の最も根源的なエネルギーの流れに調
和がもたらされることになるのです。

霊的エネルギーは、私達の生命活動における根源的エネルギーなのですが、大半の現代人
においては、それが枯渇し、不足状態に陥っています。そのため上から下へエネルギーを流す
ことができず、全体がアンバランスとなり、病気が引き起こされているのです。

スピリチュアル・ヒーリングは、この「霊的エネルギー」を頂上部分に投入し、上位の部分を充
電・活性化することによって全身のエネルギー状態を調整し、バランスを取り戻させ、「自然治
癒力」の働きを最大限に引き出そうとするものです。

 以上のようなスピリチュアル・ヒーリングのメカニズムは、「スピリチュアリズム」によって明か
された"人間存在"についての正しい知識があって、初めて理解されることなのです。私達人間
における体内エネルギーの流れが詳細に明かされたことで、可能となったのです。

 それに対して気功では、人間の身体の構造やエネルギーの流れについては、ほとんど明ら
かにされていません。昔ながらの肉体内におけるエネルギーの流れ(経絡)が明らかにされて
いるだけです。

気功師の生体エネルギーを用いる気功治療の及ぶ範囲は、主として肉体次元に限られます。
(*ときには霊的次元にまで及ぶこともありますが、それはごく一部です。)

 気功では、スピリチュアル・ヒーリングのように、人間の最も根源である"霊"の次元にまで影
響を及ぼすことができないために、本質的な治療はできないのです。

のため気功治療によって一時的に病気が良くなることはあっても、時間がたつと、また病気が
ぶり返すようになります。気功では、スピリチュアル・ヒーリングのような根本的な治療はできま
せん。

スピリチュアル・ヒーリングの結果は、患者の「霊的エネルギーの受容性」とヒーラーの内容に
よって決定する

 スピリチュアル・ヒーリングの素晴らしさを知れば、誰もが、すぐにでも治療を受けたいと思う
ようになります。スピリチュアル・ヒーリングを受けさえすれば、病気はたちどころに治りそうに
思われます。

しかし実際には、同じヒーラーの治療を受けながら、奇跡的に治る人と、何の変化もない人に
分かれてしまいます。

 そうした結果を生み出す原因は、患者サイドの「霊的エネルギーの受容性」にあります。スピ
リチュアル・ヒーリングが功を奏して病気が治るためには、患者に、霊的エネルギーを取り入れ
るための「霊的な窓」が開いていることが絶対的に必要とされます。

霊的な窓が開いている人がヒーリングを受けるならば、奇跡的な治癒が間違いなく起こりま
す。しかし、いまだ霊的な窓が閉ざされている人は、どれだけヒーリングを受けても、霊的エネ
ルギーが身体の深部(霊)に入っていかないのです。このため同じスピリチュアル・ヒーリングを
受けても、奇跡的に治る人と治らない人に分かれてしまうのです。

 良心的なヒーラーは、常に患者の病気が癒されることを願ってヒーリングに臨みますが、その
結果については、ヒーラーの力の及ばない部分があるのです。ヒーラーはどこまでも、霊的エ
ネルギーの通過する道具に過ぎないのであって、結果については関与することができません。

 このようにスピリチュアル・ヒーリングの結果は、患者の霊的エネルギーの受容性、つまり「治
る時期がきているかどうか」によって、その大半が決定されます。そしてこの患者の霊的要因
以外に、ヒーラーサイドの条件も影響を与えることになります。

ヒーラー自身の霊的能力・体調・さらには霊的進化のレベルや、その日の精神状態によって、
流される治癒エネルギーの量と質が変化するのです。とは言っても、一番重要な要因は、患者
サイドにあることは変わりありません。

 このようにスピリチュアル・ヒーリングの結果は、患者サイドの要因とヒーラーサイドの要因が
影響を及ぼし合って決定されることになります。


  

 3 スピリチュアル・ヒーリングと気功治療の比較




スピリチュアル・ヒーラーと、気功師
 初めに、スピリチュアル・ヒーラーと気功師の違いについて見ていくことにしましょう。スピリチ
ュアル・ヒーリングと気功治療における最大の違いは、「治療の主役」にあります。スピリチュア
ル・ヒーリングの出発は、どこまでも「霊界の医者」です。治療の主役は霊界の医者であり、地
上のヒーラーはその道具にすぎません。それに対し、気功治療の主役は、「気功師」という地上
の人間なのです。

 スピリチュアル・ヒーリングでは、地上のヒーラーは、霊医の「良き道具」になることが求めら
れます。優れたスピリチュアル・ヒーラーとは、自分から治療エネルギーをつくり出せる人のこと
ではなく、霊界から送られてくるエネルギーを、できるだけ純粋なまま患者に届けられる人のこ
となのです。

治療に臨むに際しては、自分が治すのだというような力みがあってはなりません。スピリチュア
ル・ヒーラーに求められるのは、「自分のすべてを用いてください」と委ねる、道具としての受動
的で謙虚な姿勢なのです。

 一方、気功治療における気功師の役割は、自分でできるだけ多くのエネルギーをつくり出し、
それを患者に与えることです。気功師は自分の持っているエネルギーを与えるため、渾身(こ
んしん)の力を振り絞ることになります。

そしてもっとパワーを上げるにはどうしたらよいのかと、さまざまなテクニックの開発に知恵を
絞ることになります。こうした自力的で積極的な姿勢が気功治療師に共通しています。


元気になるスピリチュアル・ヒーラーと、疲労困憊に陥る気功師
 スピリチュアル・ヒーリングでは、ヒーラーが治療に用いる霊的エネルギーは「霊界の医者か
ら与えられます。外部から次々とエネルギーが補給されます。ヒーラーはエネルギーの通過体
という道具にすぎないため、気功師のように自分のエネルギーを消耗することはありません。

疲れを感じることもありません。それどころか霊的エネルギーが自分のうちを通過する際にヒ
ーラー自身も充電され、元気になるのが普通です。そのため本物のスピリチュアル・ヒーラー
は、全身から透明感と清涼感が漂うようになります。

 気功では、スピリチュアル・ヒーラーのように「霊界の医者」から、エネルギーが与えられるこ
とはありません。したがって気功師が患者に与える投射エネルギー(外気)は、結局は、気功
師の身体内部にあらかじめ存在しているエネルギーに限定されることになります。

気功師が投射する外気の大半は、自分の体内に存在するエネルギー(内気)から引き出して
きます。そのため外気としてエネルギーを患者に与えれば与えるほど、気功師自身は気を奪
われて、疲れ果てることになります。

多くの気功師が、治療の後、生気を失い疲労困憊(ひろうこんぱい)するのはこのためです。治
療後は自分で気を練って(練功)、気を取り入れる必要性が生じるのは、こうした理由があるか
らです。 


治療の及ぶ領域と、病気のぶり返し
 スピリチュアル・ヒーリングでは、エネルギーの流れが、霊→霊体→肉体というプロセスをへ
る中で、身体のすべての部分に及びます。したがってスピリチュアル・ヒーリングが功を奏した
ときには、身体のアンバランスが根本から正され、肉体の自然治癒力が最大限に引き出され
ることになります。

そして長年の病気が奇跡的に治癒することになります。 それに対して、気功治療におけるエ
ネルギーの流れは、その大半が肉体次元・物質次元に限られるため、身体の一部分にしか働
きかけることができません。

当然、身体全体における霊と肉のアンバランスを正すことはできません。肉体エネルギーを与
えることで一時的に自然治癒力が引き出され、病気が治ったかのような現象が起きることがあ
りますが、時間がたつと再び病気がぶり返すことになります。気功治療では、その効果が霊的
次元にまで及ばないために、このような結果が生じるのです。



2種類の心霊治療  使用するエネルギーの違い
 一般的に「心霊治療」と言われているものは、用いられるエネルギーの違いによって、大きく
2種類に分けられます。霊界から送られてくるエネルギーを患者に与えて病気を治そうとするも
のと、ヒーラー(治療師)自身の持っているエネルギーを患者に与えて病気を治そうとするもの
の2つです。そして前者に属するのが、これまで述べてきた本当のスピリチュアル・ヒーリング
なのです。

 後者のヒーラー自身のエネルギーを与える心霊治療は、生体磁気治療とも言われます。生
体エネルギーを枯渇させていた患者は、治療師からの生体エネルギーが届けられると、一時
的に体が軽くなり、時には病気が奇跡的に癒されるようなことも起こります。現在、スピリチュア
ル・ヒーラーや心霊治療師を名乗る大半の人々が、この種のヒーラーに属します。

 こうした心霊治療は、本当のスピリチュアル・ヒーリングとは言えません。なぜならスピリチュ
アル・ヒーリングにおける最も重要な要素である、「霊界からのエネルギー摂取」というプロセス
が全くないからです。霊界の医者によってではなく、すべてヒーラー自身によって、治療が進め
られているからです。

 したがって、こうした治療をあえてスピリチュアル・ヒーリングの名称で呼ぶとするなら、次元
の低いスピリチュアル・ヒーリング、本物でないスピリチュアル・ヒーリングということになりま
す。「気功治療」は、まさにこうした次元の低いスピリチュアル・ヒーリングに含まれます。

*2種類の心霊治療のまとめ
 ・霊界から送られてくるエネルギーを使用するもの
                  本当のスピリチュアル・ヒーリング

 ・ヒーラー(治療師)自身のエネルギーを使用するもの
                  低次元のスピリチュアル・ヒーリング
                      (気功治療・生体磁気治療)



スピリチュアル・ヒーリングか気功治療かを決定するのは、ヒーラーの「霊性」
 とは言っても、気功治療や生体磁気治療が悪いということではありません。本当のスピリチュ
アル・ヒーリングと組み合わせることによって、いっそう治療範囲が広がり、治療能力が強化さ
れることになります。

 さらに重要なことを言えば、本人が本物のスピリチュアル・ヒーラーだと思っていても、霊界の
医者の協力を得られるだけの霊的内容を持っていない人、霊的進化の未熟な人では、結果的
にスピリチュアル・ヒーリングはできないということです。

それとは逆に、本人は気功師であると思っていても、一定の霊的成長レベルに達した人の場
合、気功の域を越えて、本当のスピリチュアル・ヒーリングと同じことをしている場合があるので
す。

 要は、ヒーラー(治療師)の霊的レベルによって、スピリチュアル・ヒーリングにまで至れる人
と、気功治療のレベルにとどまる人に分かれるということなのです。霊界の働きかけを得られ
る人ならば、気功師を名乗っていても、本当のスピリチュアル・ヒーラーであることが実際ある
のです。



    スピリチュアル・ヒーリングから見た
ホリスティック医学
 
  
 1 ホリスティック医学と自然治癒力



―略―
「ホリスティック医学」  人間全体を丸ごと扱う医学
 最近ではこの代替医療(だいたいいりょう)は、よく「ホリスティック医学」と呼ばれます。ホリス
ティックとは、「全体」とか「全部」を意味するギリシア語の"HOLOS(ホロス)"を語源とする言
葉です。

したがってホリスティック医学とは、生命体としての人間全体を扱う医学、人間を丸ごと扱う医
学という意味になります。ホリスティックという言葉が用いられている背景には、これまでの現
代医学が臓器主義と唯物主義に立脚していることに対する批判の意味が込められています。

 従来の現代西洋医学では、人体を臓器という部品の集合体と見なし、もしその一つの部品が
悪くなれば、それを取り替えればよいという考え方をします。最近話題となっている"臓器移植"
は、まさにそうした臓器を一つ一つの部品のように考えるところから生まれたものです。

現代医学が、人間の体を機械部品の寄せ集めのように考えるのは、人体はどこまでも"物質"
にすぎないとする「唯物主義」に立脚しているからです。

 そうした西洋医学に対して、ホリスティック医学では、人間を臓器という部品の集まりとは考え
ません。人間の身体全体を、そのまま生命体としての一つの単位として見ようとします。もし体
の一部に異常があるならば、それを体全体の異常の現れとしてとらえ、その臓器だけが悪いと
は考えないのです。

ホリスティック医学では、人間を単なる物質・物としては考えません。物を超えた「心や霊」とい
ったものを含めたトータル的存在が人間であると考えるのです。
 以上のような点で、ホリスティック医学と従来の医学は根本から異なります。 

ホリスティック医学の「自然治癒力」と、現代医学の[対症療法」
 ホリスティック医学と西洋医学では、さらに大きな違いがあります。それは両者の"治療観"で
す。ホリスティック医学では、病気を治すのは身体にもともと備わっている「自然治癒力」である
とします。病気が治るのはこの自然治癒力の働きによる以上、医学とは「自然治癒力」に協力
し、これをサポートすることに他ならないとします。

 それに対して西洋医学では、自然治癒力が病気を治すという明確な思想的支柱がないため
に、治療とは、外部に現れた症状を抑えたり無くすことになります。熱が出れば解熱剤で熱を
下げ、痛みがあれば鎮痛剤で痛みを抑え、かゆみがあればステロイド・ホルモンでそれを抑え
ようとします。

現代医学におけるガン治療には、それがはっきりと示されています。現在大半の病院では、薬
や手術・放射線によってガン細胞を殺したり排除することだけを目的とした治療が行われてい
ます。このように西洋医学における治療は、どこまでも「対症療法」が中心となっているので
す。
 
「自然治癒力」の働きを左右するもの
 ホリスティック医学を説明するキーワードは、自然治癒力です。「自然治癒力が病気を治す」
がホリスティック医学に共通する理念です。自然治癒力の働きが低下すれば人間は病気にか
かり、逆に自然治癒力が高まれば病気は治ると考えます。

ホリスティック医学における治療とは、自然治癒力を引き出すことなのです。自然治癒力を阻
害する原因があるなら、それを取り除くことが治療になります。したがってホリスティック医学
は、西洋医学の対症療法と比べ、より根本的な治療法を目指していると言えます。

では、この「自然治癒力」は、何によって引き出されたり、阻害されることになるのでしょうか。
自然治癒力に対するプラスとマイナスの要因とは何でしょうか。結論を言えば、精神状態やスト
レスなどの心の要素、また食生活の内容や有害物質の体内蓄積、さらには適度な運動、適切
な休息といった、さまざまな要因によって自然治癒力の働きは左右されます。



(図1)自然治癒力を左右する要因



 2 心身医学と「心の力」




心の存在を無視する現代医学
 ホリスティック医学の中で大きな核となっているのが、「心身相関医学(心身医学)」です。従
来の医学では、心の存在をほとんど無視してきました。唯物論に基づく現代医学では、「心」は
「脳」という物質の産物にすぎないとします。

心は脳の産物である以上、その心が逆に、脳に影響を与えたり、支配するというようなことは
あり得ないとします。常に、脳が心や精神を支配し、影響を与えると考えるのです。したがって
心や精神の異常は、薬を用いて脳や神経をコントロールすることによって抑えられるとします。

現在の精神科では、こうした薬物療法が治療の中心になっています。
 このように現代医学では、心の存在を完全に無視したり、切り捨てて考えるのが普通です。


心の力を前面に押し出した「心身医学」
 ところがホリスティック医学のワンパートである「心身相関医学(心身医学)」では、心の存在
を明確に認め、さらにその心は身体に大きな影響力を持つという、これまでの医学とは全く異
なった考え方を打ち出しました。

「心身相関医学」という言葉に示されているように、心と身体はお互いに影響を及ぼし合うのだ
という考えを医療の中心に据えたのです。これまでは脳から心へという一方的な関係しか成立
しないとされてきましたが、「心身医学」では、心と脳は相互的に影響し合うということ、心も身
体に影響を与えることができるという考えを、現代医学の中に持ち込んだのです。

―略―

心の力を積極的に利用する治療法
 このように、心や精神的な不安定さが病気を引き起こすことが明らかにされるようになると、
心の力を積極的に利用して病気を治そうという、新たな治療法が考えられることになりました。

心や精神状態を正常化することで、「心身症」を治そうというものです。プラスのイメージを描く
イメージ法や暗示法、またプラシーボを積極的に利用するセルフコントロール法などが行われ
るようになってきました。

また、カウンセリングによって患者の考え方を変え、生きがいを見い出させ、精神的活力をも
たらそうとする方法も採られています。こうした「心身医学」の治療法によって、現実に、これま
での治療では治らなかった患者が治癒するケースが多く見られます。

 心身医学では、ある種の病気は、心の力を用いて自然治癒力を高め、治すことができると考
えますが、これは、スピリチュアリズムの「霊主肉従」の考え方と極めて近いものと言えます。 
  

 3 スピリチュアル・ヒーリングによる身体各部の活性化


 すでに述べましたが、スピリチュアル・ヒーリングとは、ヒーラーを通して霊的エネルギーを患
者に投射し、患者の霊的領域を活性化し、自然治癒力を高め、病気を治そうというものです。
霊的領域とは、心の最も深い部分・最も高次な部分で、一般に「霊」と言われているところで
す。

 ヒーラーを通じて、霊的エネルギーが患者のチャクラから身体に取り入れられます。そのエネ
ルギーは患者の「霊的部位」を充電し、そこを活性化します。すると自動的に、「心全体」が活
性化し、心の力が高まります。

心を満たした霊的エネルギーは霊体に流れ込み、霊体を活性化します。霊体に充電されたエ
ネルギーの一部は、チャクラを通って肉体に入り、物質的なエネルギーに変換されます。それ
によって肉体のエネルギーレベルが上昇し、「自然治癒力」が急激に高められることになりま
す。

 心身医学では心の力を利用して自然治癒力を高め、病気を治すことを目指しますが、スピリ
チュアル・ヒーリングでは、そのプロセスを根源にまで溯(さかのぼ)らせ、徹底化します。

すなわち、頂上部に霊的エネルギーを注ぎ込むことによって、心の力を最大限にまで高め、そ
れによって自然治癒力を奇跡的に引き出そうとするのです。

 心の力を利用するレベルにおいて、スピリチュアル・ヒーリングと心身医学では天と地ほどの
大きな違いがあります。スピリチュアル・ヒーリングによって心の力を最大限にまで引き出すこ
とができるのは、外部から「霊的エネルギーを注ぎ入れる」という特別な手段があるからなので
す。 
 

 4 「ホリスティック医学」と「心身医学」と「スピリチュアル・ヒー
リング」の関係 




 スピリチュアル・ヒーリングの治療メカニズムが理解されたところで、これまでの話を整理し、
ホリスティック医学と心身医学、そしてスピリチュアル・ヒーリングの関係を対比してみましょう。



(図5)ホリスティック医学と心身医学と



 ホリスティック医学は図の(ア)の部分をカバーし、心身医学は(イ)の部分を、そしてスピリチ
ュアル・ヒーリングは(ウ)をカバーしています。この図から、心身医学は、ホリスティック医学を
「心の力」を用いて徹底化したものであることが分かります。

そしてスピリチュアル・ヒーリングは、その心身医学を、霊的エネルギーによってさらに先鋭化
し高めたものであることが分かります。スピリチュアル・ヒーリングは、心身医学を霊的エネル
ギーを用いて強化し、心の持つ潜在的な力を最大限にまで引き出そうというものです。潜在意
識の最深部からの治療をなそうというものです。

 「ホリスティック医学」と「心身医学」と「スピリチュアル・ヒーリング」を、キーワードから整理し
てみましょう。ホリスティック医学のキーワードは「自然治癒力」、心身医学のキーワードは「心
の力」、そしてスピリチュアル・ヒーリングのキーワードは「霊的エネルギー」です。それらの関係
を図示すると次のようになります。



 この図から分かるように、霊的エネルギーがあって、初めて人間の心は健全になり、自然治
癒力が発揮され、健康が維持され病気が治るということになります。

 「自然治癒力」に注目するホリスティック医学は、確かに従来の唯物医学の対症療法に比べ
ると進歩したものと言えます。しかしその視点の大半は、依然、肉体次元・物質次元に限定さ
れています。

一方、心身医学が、自然治癒力を左右する要因として「心の力」に注目したことは大きな進歩
です。より根源的な原因を考慮しているからです。しかしそれでも、心身医学における治療の
領域は、精神的な次元にとどまっています。

 精神次元より、さらに深い心の領域があります。それが「霊」なのです。その霊的部位の状態
を左右する要因が、「霊的エネルギー」なのです。霊的エネルギーが充実してこそ、初めて心
は活性化します。そして最大限にまで、「自然治癒力」を引き出すことができるようになるので
す。 

 現代人の大半は、この霊的エネルギーが枯渇しています。したがってそうした現代人に最も
根源的な治療を施すためには、霊的エネルギーを注ぎ込み、霊的部位を活性化させるところ
から出発しなければなりません。そして、それを可能にするのが「スピリチュアル・ヒーリング」
なのです。

 ホリスティック医学では、人間をトータル的に考えようとします。人間を単なる肉体という物質
だけではなく、霊・心も含めた全人的存在としてとらえようとします。しかし残念なことに、現在
のホリスティック医学の中においては、霊的なものを認めようとする医師と、認めようとしない医
師に分かれています。

ホリスティック医学では、「霊」という言葉を用いてはいますが、本当のところ、霊については全
く分かっていないのです。そうした現在のホリスティック医学が曖昧なままにしている霊的要素
や霊に係わる問題点を明確にし、そこから根源的な治療をなそうというのが、まさに「スピリチ
ュアル・ヒーリング」なのです。

 以上のことから、スピリチュアル・ヒーリングが、ホリスティック医学の中にあって、最も人間の
深い領域に係わる治療法であることが理解されたと思います。
 

 ビデオ『地球人類の霊性進化の道
“スピリチュアリズム”』
霊的真理のエッセンス・真理編より紹介
 


 当サークルでは、スピリチュアリズムの正しい理解のために「霊的真理」のビデオを作成しま
した。ビデオでは、霊的真理をレクチャー(講義)形式で説明しています。誰にでもスピリチュア
リズムの真理のアウトラインを正確に把握していただけるようにと願い、ゆったりと、分かりや
すく解説しています。ビデオは『真理編・前編』(2時間)と、『真理編・後編』(3時間半)に分か
れています。年内には、真理編に続く『実践編』も作成する予定です。

スピリチュアリズムの霊的真理の中で、理解しがたいのは「類魂」と「再生」についての内容で
はないかと思います。ここではビデオの中の、類魂と再生についての一部分を紹介します。(*
このニューズレターでは、ビデオの解説を一部変更しています。)

  

 1   類魂について



 霊界ではその人の魂の成長レベルに見合った界層に行くことを述べましたが、その界層の
中では、さらに魂の類似性を持った者同士が引き付け合い、グループをつくるようになります。
「類が類をもって集まる」というようなことが現実に起こるのです。そうしたグループは、小さなも
のでは数十人から成り、大きなものでは数千人にも上ると言われています。 

 その一つのグループを構成する霊達は、まさに「霊的な家族」と言うべき親密な関係にありま
す。彼らは「霊的親和性」によって結ばれているため、お互いが自動的に引き付け合い、一つ
の大きな意識体をつくり出すことになります。

そのようにしてつくり出された意識体を、「類魂(グループソウル)」と言います。類魂は、それぞ
れの霊達の単なる集まりのことではありません。各自のさまざまな意識から成り立っている、
「意識の統一体」なのです。このように述べても、何のことを言っているのか理解しがたいのが
普通だと思います。

なぜなら今述べたようなことは、地上には全く存在しないことだからです。
 実はこの「類魂」は、スピリチュアリズムにおける最も深い霊的事実の一つなのです。類魂の
事実は、これまでの人類にはとうてい理解が及ばないものとして、明らかにされてきませんでし
た。

しかしスピリチュアリズムの歴史が20世紀に至る段階を迎え、「マイヤース」や「シルバーバー
チ」などの高級霊からの霊界通信によって、初めてその実態が明らかにされるようになってき
ました。アメリカのニューエイジでは、1970年代に、「セス」からのチャネリングによって、こうし
たグループソウル・類魂について言及されるようになりました。

 「類魂」について知るということは、霊界における奥義の一つを知るというほどに重要な意味
を持っています。しかし、もともと地上に存在しない類魂について、地上の言葉を用いて説明す
るということには大変な困難が伴います。

説明する側、それを受け取る側、ともに極めて難しい状況に立たされるのです。しかしスピリチ
ュアリズムに係わる高級霊の努力によって、現在では類魂について、かなりの部分まで明らか
にされるようになっています。パネルをご覧ください。

 今、地上に5人の人間がいます。このグレイの部分(丸)は、一人一人の意識、または心だと
考えてください。ここでは5人の意識ははっきりと区別されています。見て分かるように、5人が
集まれば一つのグループができますが、それはただ、一つの場所に5人集まっているというこ
とだけです。上の図は、このグループを「意識」を中心に描いたものです。5人の意識・心が、
それぞれが別々に分かれています。
 
そんなことは当たり前だと誰もが思うはずです。ところが霊界では、そうした皆さんの考える常
識が根本から覆され、想像もつかないようなことが生じるのです。次のパネルをご覧ください。


 これは霊界の様子です。先程述べたように、霊界では同じ霊的レベルに達した者同士が集
まり、一緒に生活するようになります。そして一つの霊的な家族というべきグループをつくりま
す。

 ここに5人の霊が集まって、霊的な家族・グループを形成しています。当然一人一人の霊は、
地上のグループと同じように、個としての意識・心を持っています。ところが霊界ではそれだけ
にとどまらず、一人一人の意識・心が引き合って融合し、一つの「大きな意識体・大きな心」を
つくり出すようになります。

これが類魂(グループ化した一つの大きな魂・意識)です。これがその図で、グレイの楕円の部
分が、意識が融合している状態を表しています。

 このように霊界では、個としての意識がありながら、同時に一つの大きな意識の中に、それ
が溶け込むようになります。こうした「心の融合化・共有化・一体化」という、地上では決してあり
得ないことが起こるようになります。

これが「類魂」であり、多くの霊の意識からつくり出された、一つの大きな魂・大きな意識体なの
です。
 
 上の図(丸)は、その「類魂」だけを図示したものです。個の意識はそれぞれ点線で区別して
あります。そしてその一つ一つの個の意識は、同時に大きな魂の全体を共有する一部である
ことを示しています。ここには、一つの大きな心だけがあります。

地上のグループの状態と比較してみると、違いがはっきりします。地上では、どこまでも5つの
別々の意識が存在していますが、霊界では、まず一つの大きな意識があり、その中に5つの
意識が含まれている、包み込まれているということです。

言ってみれば地上の集まりは、ソウル・グループです。一つ一つのソウルが集まってグループ
をつくっています。それに対し、霊界の類魂(グループ・ソウル)は、一つに集まってグループ化
した「大きなソウル・大きな魂」ということです。  

 霊界において、この類魂(グループ・ソウル)の中に入ってみると、周りの霊達があまりにも自
分に似ていることに驚きます。意識や考え方・性格が、自分とそっくりなことに驚きます。


パネル3
意識・考え方・性格が自分とそっくり


 この親しさは、地上のどんな人間関係も及びません。オシドリ夫婦と呼ばれた夫婦であって
も、生死を共にした兄弟や友人関係であっても、はるかに及びません。類魂のメンバー全員
が、まさに自分の「心の兄弟・霊的兄弟」であると実感するのです。

 さらに驚くことは、他の霊の感情までが自分の心の中に入ってきて、自分の心に溶け込み、
自分の感情の一部となるのです。すなわち他の霊との間に、「感情の共有化」ということが起こ
るのです。他の霊の喜びが、自分の喜びそのものとなります

。また感情ばかりでなく、他の霊の考えていることや思考も共有することができます。他の霊の
考えていることが、自分の考えのようになるのです。


パネル4
他の霊との感情・考えの共有化


 こうして他の霊達全員の感情や考えが自分のものとなり、全員で共有するという、地上では
考えられないような意識状態に入るようになります。またさらには、時に自分と他人という区別
が希薄なものとなり、自意識がほとんど消え去り、自分の存在がメンバー全体の中に融合し、
メンバー全体と自分が一つとなったような状態、個と全体の一体化・融合化というような驚くよう
な状況が生じます。


パネル5
個と全体の意識の一体化・融合化


 また類魂では、「地上時代の体験の共有化」がなされるようになります。


パネル6
地上時代の体験の共有化


 類魂のメンバーの地上時代の人種はさまざまです。西洋人もいれば東洋人もいます。各自
が地上で生きた時代もいろいろです。400年前に地上人生を送った者、100年前、さらには1
0年前まで地上にいた者など、さまざまです。

 地上時代の職業も種々にわたっています。僧侶だった者もいれば、商人や医者だった者も
います。また教師、農夫などさまざまです。しかし「類魂」に入ってからは、こうした人種・民族・
時代・階級・文化的背景・職業などの区別は一切なくなります。

地上時代の体験が、全員で共有されるようになるのです。まさに地上時代のさまざまな区別・
差別が一切取り除かれた、「人類一家族」という理想的な人間関係ができ上がるのです。
 
 心の世界を共有するなどということは、地上では考えられないことですが、類魂内では、「私
の心はあなたの心」「あなたの心は私の心」、そして「自分の心はグループ全体の心」というよう
な意識状態が生じます。

自分の心という個としての意識は、類魂という一つの大きな共有意識体の中に融合しているの
です。

 この「類魂」という霊的事実は、高級霊によって明かされた真理の奥義です。それは地上に
は全く存在しないことであり、実感をもって理解することはできません。しかし類魂の存在は、
「スピリチュアリズム」によって初めて明かされた紛れもない事実なのです。

霊界と地上がいかに違う所かということが、この「類魂」の世界にもハッキリと示されています。
以上で、類魂についての説明を終わります。


  

 2   「再生」について



[始まり省略] 
 高級霊の明かしたところによれば、再生という現象は確実に存在します。そしてその再生
は、先に述べた類魂との密接な関係の中で行われるものであることが明らかにされました。す
なわち、「類魂と再生は一体不可分の関係にある」という重大な事実が、スピリチュアリズムに
よって初めて明らかにされたのです。


パネル7
類魂と再生は一体不可分の関係



 従来、仏教などのように輪廻転生を説くものは数多くありましたが、輪廻再生の事実を正確
に説明したものは人類歴史上存在しませんでした。それは霊界に対する詳細な事実と、類魂
に対する明確な認識が持てなかったためなのです。

ここでは、スピリチュアリズムによって人類史上初めて明らかにされた、類魂との関係における
再生の事実を見ていくことにしましょう。[中途省略]

 再生の目的の一つは、個人的につくったカルマを、地上の苦しみを経ることによって償うとい
うことです。もう一つの目的は、類魂全体の進化・向上のために、新たな地上体験を求めると
いうことです。再生には、こうした二つの目的があるのです。

 スピリチュアリズム以前にもたくさんの宗教があり、再生の事実を説いてきたものも数多く存
在します。しかし、これまで述べてきたような霊界の事実を十分に知らなかったために、再生の
目的について明確に理解することができなかったのです。今スピリチュアリズムによって、「再
生の目的」をはっきりと知ることができるようになりました。
 
 以上で再生の目的が明確になりましたが、再生の問題を論ずるときに問題となるのは、「何
が再生するのか?」ということです。再生とは、かつて地上に生きていた人間が、死後霊界で
一定の期間をへて再び地上に生まれることです。

したがって大半の人は、「何が再生するのか?」と聞かれれば、「そんなことは当たり前ではな
いか、昔の自分がそのまま次の地上人生に現れる、同じ人間が再生するに決まっている」と言
うことでしょう。これまで再生については、例外なくそのように考えられてきました。

 しかしそうした常識とも思われる答えが、実は事実とは言えないということを、スピリチュアリ
ズムは明らかにしたのです。これは従来の再生観にとっては、天地をひっくり返すほどの常識
を覆すようなことなのです。

何が再生するかということについては、実は想像を絶するような複雑な問題が絡んでいること
を、スピリチュアリズムは初めて明らかにしました。
 
 まず、この難解な問題を理解するには、「インディビジュアリティー」と「パーソナリティー」の区
別を明確に知らなくてはなりません。今私達が、自分であると自覚している自意識と、自覚して
いない自分の意識の違いを明らかに区別しなければなりません。

この点を明確にしないところで再生を論じるならば、「再生はある」とも言えるし、「再生はない」
とも言えることになってしまうのです。しかしスピリチュアリズムの厳密な再生観に照らして見る
ならば、「一般の人々が考えているような再生はない」ということになります。

 こうした極めて複雑で理解しがたいのが再生の問題なのです。ここでは、それを順を追って、
一つ一つ明らかにしていくことにします。

 本当の再生の状況について説明する前に、まず一般の人々が考えている再生について見て
いくことにします。パネルをご覧ください。


 これは一般の人々が考えている再生観を示した図です。今ここ(左)に私がいます。この私が
死んで霊界に行きます。そして一定の時をへて、地上に再生します。つまり左の私と、右の私
は全く同じ人物です。再生について、多くの一般の人々はこのように考えています。

今の私という意識体が、次の再生時にもそのまま存在するということです。もう一度言います
と、黒丸は、今地上で自覚している私の意識です。それがそのまま霊界に戻り、また同じ意識
を持って再生するということです。

 これだけ見れば、実に常識的で誰もが理解できます。おそらくその通りではないかと思われ
るに違いありません。ところが、これはすべて間違いなのです。現実には、この図のような、同
じ私が次の地上人生に存在するというようなことはないのです。

 では「再生などないのではないか」ということになりますが、霊的な事実として、ここで述べた
ような、同一人物・同一自意識体による再生は現実には存在しないのです。従って、世の中の
大半の人々が信じているような再生はないということになります。

その点においては、再生を認める人も認めない人も結局、みな間違っているということなので
す。 では本当の再生とは、どのようなものなのでしょうか。スピリチュアリズムによって人類史
上初めて明らかにされた再生の事実とは、どのようなものなのでしょうか。

 スピリチュアリズムが教える「再生の事実」を理解するために、第一に知っておかなければな
らないことは、私達地上人が、今自覚している「自意識」についてです。普通、私達は、今意識
している自分が自分のすべてであると考えていますが、本当は、「自分では意識していない別
の自分」というものが存在しているのです。

それどころかむしろ、自覚していない自分の方がずっと大きいのです。今自覚している自分
は、ほんの一部の自分にすぎません。

 スピリチュアリズムでは、今自覚している自分を「パーソナリティー」と言い、自覚していないさ
らに大きな自分の意識を「インディビジュアリティー」と言っています。パネルをご覧ください。


 この丸(全体)が、私の霊的意識のすべてです。これを「インディビジュアリティー」と言いま
す。下のグレイの部分が、今の自意識です。今地上において、自分だと自覚している意識、顕
在している意識です。つまり今、自分だと思っている「自意識」は、このインディビジュアリティー
という大きな意識の一部にすぎないのです。

 地上にいる間は、私達は自分のすべてを知ることはできません。脳という物質器官を通して
自意識を持つことになる地上の人間にとって、大きな自分を知ることはほとんど不可能なこと
なのです。

死んで霊だけになれば、「脳を介さない意識・霊の意識」が、そのまま存在するようになります。
するとこれまで自覚していなかった自分を自覚するようになるのです。その時初めて、地上時
代には隠されていた「大きな自分」を知ることができるようになるのです。

 地上人は脳というフィルターをへて出た「自意識」を、自分自身のすべてと考えています。こう
した自意識の上に、性格・育ち・体質など、さまざまな要素が加わって一つの「人物像(パーソ
ナリティー)」ができ上がります。

そして、その人物像がその人自身と見なされるようになるのです。しかし今述べたように、本当
はそれは、その人のすべてではありません。「地上の人物像」とは、たとえて言えば、その人の
手の一部、足の一部のようなものなのです。

 生まれ変わりを信じる大半の人達は、今の人物像・今の自意識をそのまま持った人物が、次
の地上人生においても出現すると考えています。ところが実際に再生するのは、「大きな私(イ
ンディビジュアリティー)」の別の一部なのです。

つまり再生において地上に現れるのは「別の人物像」なのです。こうしたことを地上の側から客
観的に見たら、全く別人が出現するということになるのです。

 これまで多くの人々は、再生について間違ってとらえてきました。地上の人物像をその人の
すべてと錯覚し、再生時にも全く同じ人物像・そっくり同じ意識体が出現すると考えてきました。

しかしそれは事実ではありません。再生の事実を正しく理解することは、インディビジュアリティ
ーとパーソナリティーの区別をした上で、初めて可能になることなのです。

 ここでは今述べた、「インディビジュアリティー」と「パーソナリティー」の区別を踏まえた上で、
スピリチュアリズムが明らかにした再生の事実を見ていくことにしましょう。パネルをご覧くださ
い。

  
 こちら(左)が今の自分です。黒丸で示しているのは「自意識」です。この(グレイ)の部分は
「インディビジュアリティー」、つまり自覚していない大きな自分です。一般的に「潜在意識」と言
われるものは、この中に含まれています。

死んで霊界に行くと、この大きな自分を自覚するようになります。そして再生しますが、その時
は、前世での「自意識」はインディビジュアリティーの中に溶け込んでいます。そして新たに、イ
ンディビジュアリティーの別の部分が「自意識」として自覚されるようになります。

 便宜上これを「自意識A」とすると、再生時には「A」はインディビジュアリティーの中に溶け込
みなくなります。そして別の「自意識B」が"私"ということになります。今「自意識A」を"私"と思っ
ていますから、次の再生時には"私"はなくなってしまいます。

そして今とは別の"私"が現れることになります。前世の私と再生時の私は別の人物ということ
です。それは地上人の側から見れば、全くの別人が現れるということになります。従って「再生
はない」と言ってもよいことになってしまうのです。

 しかし、それを「インディビジュアリティー」の観点から見ると、違う部分であっても同一の霊が
再現することに変わりはないため、「再生がある」と言うことができるのです。これがスピリチュ
アリズムによる正しい再生観です。

 しかし再生はこれだけに留まらず、さらに別の要因が絡んでいっそう複雑なものになります。 


パネル11
再生の特殊なケース@


 その別の要因とは、再生に際して1つの霊のインディビジュアリティーだけが再生に係わるの
ではなく、類魂を形成する大きな部分がインディビジュアリティーとして再生するということが起
こるということです。こう言われても、何のことを言っているのか分からないと思います。パネル
をご覧ください。 
 

 この丸(全体)は類魂です。点線で示したのは個々の霊のインディビジュアリティーです。一人
の霊のインディビジュアリティーということです。普通はこの一つのインディビジュアリティーが再
生すると考えられます。

ところが現実には、他の霊のインディビジュアリティーの部分も巻き込んで、それらが一つのイ
ンディビジュアリティーとして地上に再生するというようなことが起こってくるのです。この図のグ
レイの部分が一つのインディビジュアリティーとなって再生するということです。

 この一人の霊のインディビジュアリティーをAとします。他の霊のインディビジュアリティーを、
それぞれBCDとします。このAにカルマを清算するという目的がある場合、地上への再生は霊
Aが中心となりますが、地上に再生する際には、BCDという別の霊のインディビジュアリティー
の部分を総合して、一つのインディビジュアリティーとなったものが再生することになります。類
魂とは一つの大きな魂・一つの大きな心であり、その類魂の一部分が分霊して再生するという
ことになります。

 こうした再生のケースは、大きな使命を与えられ、地上で重大な霊的摂理を進める責任を持
ったような者において生じます。こうしたケースでは、再生霊のインディビジュアリティーの部分
に加担する他の霊の知識や情報が一人の霊に凝縮され、大きな能力を持つことになります。
そのために、地上において大きな仕事を遂行することができるようになるのです。

 こうした「分霊再生」の実態は、私達地上人の理解の及ぶところではありませんし、また地上
の言葉で正確にその実態を説明することはできません。ただ、このような分霊再生の場合は、
霊BCDも間接的に地上で働くとも言えます。

地上での仕事が進行中は、霊BCDのアイデンティティーは薄れて一つになっています。Aが使
命を果たし、やがて霊界に戻り類魂に合流すると、ABCD4つのインディビジュアリティーが、
それぞれの霊によって再び自覚されるようになります。 



100MB無料ホームページ可愛いサーバロリポップClick Here!